初のアジア・日本開催となるラグビーW杯2019まであと7か月。日本代表は合宿に入り強化を本格化させています。思い起こせば4年前のW杯、日本史上初の3勝を挙げ、1次リーグ突破まであとわずかの大活躍を見せたジャパンラグビー。
特にFB(フルバック)五郎丸歩選手の名キックに日本中が沸き「五郎丸ポーズ」「ルーティン」は流行語にもなりました。そんな〝ラグビー界のスター〟五郎丸歩選手ですが、今回の代表には招集されていない様子。それはなぜなのか。五郎丸選手の現在を探りました。
五郎丸歩の現在2019版!直近の成績や状況は?
五郎丸歩選手は福岡市生まれの32歳。高校時代は3年間花園の全国大会に出場。早大でも大学選手権優勝に貢献し、05年に早くも日本代表に選ばれました。
大卒後トップリーグ(TL)のヤマハ発動機に入り、2年連続で得点王やベストキッカーに輝く活躍。15年のW杯では日本代表として出場し合計58得点を記録。大会ベストフィフティーンにも選ばれる傑出したプレーで、世界から注目されました。
W杯後は海外の強豪リーグに挑戦するため、16年シーズンからオーストラリアやフランスのクラブチームに所属。しかし満足な成績が残せず、17年にヤマハ発にプロ契約で復帰し、現在もTLでプレーしています。
日本復帰後も五郎丸歩選手は変わらぬ実力を示しています。直近2シーズンのTL成績は以下の通りです。
【17-18シーズン】…… 12試合、101得点、2トライ、41ゴール、3ペナルティゴール(得点ランク6位)
【18-19シーズン】…… 5試合、34得点、11ゴール、4ペナルティゴール(得点ランク16位)
17-18シーズンはプレースキック成功率でトップの83.02%を記録し、5季ぶり3回目のベストキッカーに。自身10季目となる18-19シーズンでは、初戦で13得点も挙げてTL通算1195点となり、リーグの最多記録を塗り替えました。
2019年になりTLはオフ入りしましたが、五郎丸選手は「(得点最多記録は)通過点。できるだけ高い記録を残したい」とまだまだ意気軒昂なようです。
【メディア情報】TBSラジオ「サンドウィッチマンのWe love rugby」に五郎丸選手が2/15まで連続登場中です。告知が遅くなり、ゴメンナサイ!https://t.co/lyP7XonKU4#ヤマハラグビー #rugbyjp pic.twitter.com/sUc37RBt5m
— ヤマハ発動機ジュビロ(ラグビー部) (@yamaha_rugby) February 13, 2019
五郎丸歩が日本代表に招集されない理由
30歳を超えた2019年版の現在地でも変わらぬ輝きをみせる五郎丸歩選手ですが、15年のW杯以降はなぜか日本代表には招集されていません。
その理由はメディアなどでいくつか指摘されています。最も大きなものは、ヘッドコーチ(HC)が前W杯時のエディ・ジョーンズ氏から16年にジェイミー・ジョセフ氏に交代したことです。
ジョセフHCは就任時、世界の潮流に合わせた「キッキングラグビー」を目指すと宣言。これはキックやパントを用いて陣地を確保し、FWのアタック力とBKの俊敏な展開で突破していく戦術です。
このためFWにはパワー、BKには俊足が求められ、守備の最終ラインであるFBには若く、センターやウィングもこなせる足を持つ松島選手(サントリー)が起用されるように。
FBは本来捕球力とキック力が重視されるポジション。五郎丸歩選手はその意味で極めて優れたFBですが、走力には劣ることから、ジョセフHCの「構想外」になっているとされます。
五郎丸選手の〝代名詞〟でもあるキックでも、SO田村選手(キヤノン)ら新たなキッカーの台頭もあり「どうしても五郎丸を外せないという状況ではない」(スポーツ紙)といいます。
明日2/12(火)17:50〜
TBSラジオ we love rugbyhttps://t.co/2sotNn5ely#tbsラジオ #サンドウィッチマン #rugby pic.twitter.com/RgZTt0dqVB— 五郎丸歩 (@Goro_15) February 11, 2019
五郎丸歩に関する最近のネットの反応
出典:twitter
まとめ
ラグビーW杯組織委員会が昨年末に実施したアンケートでは、好きなラグビー選手では相変わらず五郎丸選手がトップ。ファンの出場への期待は大きいようです。
当の本人は「(代表入りの意欲は)まったくない」とはぐらかしますが、海外強豪クラブでレギュラーを掴めなかった悔しさを晴らしたい思いは強いはず。母国W杯でも「桜のジャージ」でのあのポーズをまた見たいものです。
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