北海道日本ハムファイターズで9年目を迎えた斎藤佑樹投手。かつて「ハンカチ王子」として学生野球界を席巻したプリンスも、プロでは苦しい8年間が続き、31歳となる今年はまさに正念場です。
その斎藤佑樹投手は今季キャンプで例年にない好調さをアピール、復活の可能性を感じさせています。過去に30歳を過ぎてキャリアを花開かせた野球選手はいるのでしょうか。斎藤投手復活の予兆を過去の事例から探りました。
=目次=
斎藤佑樹が復活の可能性!
高校、大学と華々しい活躍で鳴り物入りドラフト1位で入団した斎藤佑樹投手。しかしプロでの8年間は1軍で計77試合しか登板できず、勝ち星も15勝にとどまるまさかの低迷。
「結果を出すしかない」と崖っぷちに立った今季キャンプでは、練習試合2試合に登板して計5回無失点と上々のスタートをみせています。
斎藤佑樹投手が31歳にして「復活の可能性」はあるのか。過去の同様な事例3つを探ってみました。
\ #斎藤佑樹 間一髪‼️ /
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解 説:#田中幸雄#GAORA #lovefighters #驀進 pic.twitter.com/ahhPuPFzb6— ファイターズ on GAORA SPORTS (@gaora_fighters) 2019年2月25日
1、30歳中継ぎ転向でMLBまで行った薮田安彦
ロッテで中継ぎ投手として活躍しMLBロイヤルズにも在籍した薮田安彦元投手は、社会人からドラフト2位入団。しかし8年間で先発では計26勝にとどまり、芽が出ずにいました。
30歳で中継ぎに転向。それまで140km程度だった球速も10km近く伸び、66試合の登板と活躍します。31歳でオールスター、32歳でWBC代表にも選出。
33歳でロイヤルズに総額600万㌦の大型契約で移籍するなど、30代で大きく花開いた遅咲き投手の典型となりました。
3、31歳から大車輪救援活躍の吉田修司
ダイエーでリリーフとして優勝などに貢献した吉田修司元投手も、社会人からドラフト1位で巨人入団。しかし4年ちょっとの巨人時代はわずか6勝しかできずダイエーへトレード。
ダイエーでも当初先発としてはほとんど登板機会がありませんでしたが、31歳で中継ぎに転向すると〝別人〟に。ここから6年連続年50試合以上に登板し、安定感あるリリーフで日本一などに貢献しました。
最終的には40歳でセーブ、通算500試合登板などを達成する一流選手の仲間入りを果たしました。
2、30歳から開花し名球会入りした和田一浩
投手ではありませんが、「打撃職人」で名高い和田一浩元選手も実は30代からブレイク。社会人から捕手で西武に入ったものの数年で外野手に転向しました。
30歳でレギュラーに定着し初めて規定打席に到達すると、持ち前の打棒を遺憾なく発揮。その後移籍した中日時代を含めて、ベストナイン6回、MVP、首位打者など数々のタイトルを獲得。
史上最年長の42歳で2000安打を達成し、ほぼ30代からの活躍だけで名球会入りを果たした希有な「スロー出世」の選手となりました。
斎藤佑樹2019年の予想
30歳以降に花開いたプロ選手は他にも多く、過去の事例から見れば斎藤佑樹選手の「復活の可能性」は十分にあるといえます。
ただファンやメディアの間では、これまで通り「先発完投」を目指すタイプを続けていては成功は難しいとの見方も。
日ハムの先発ローテーションの競争は熾烈。上沢、マルティネス、金子、有原、新外国人バーベイト各投手らでほぼ固まりつつあり、若手も成長しています。
斎藤佑樹投手は剛速球や絶対的な変化球があるわけではなく、140km前後の直球にツーシーム、カットボール、フォーク、チェンジアップを駆使して緩急で丹念にかわしていくスタイル。
ファンの間では2019シーズンでは「中継ぎ転向」や、初回限定の「オープナー起用」がふさわしいという声もあります。1、2回のリリーフやオープナーとしてホールドを重ねたり多くの登板数をこなし、チームの「優勝奪還」に貢献すれば、新たな地平が開けるかもしれません。
https://www.instagram.com/p/BuI8tqfH3Su/
斎藤佑樹2019に関するネットの反応
出典:twitter
まとめ
プロ二度目の未勝利に終わった16年、斎藤投手は「エースナンバーを付ける資格がない」と18番の背番号変更を球団に直訴しました。
しかし提示されたのは巨人にFA移籍して空いた陽岱鋼選手の「1番」。これはかつて頂点を極めた夏の甲子園でつけていた番号でもあります。
「背番号」の責任から逃れることを許さず「プレッシャーを感じ覚悟をもってほしい」と奮起を促した栗山監督。その期待に今季こそ応えることができるでしょうか。
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