ラグビーワールドカップ2019が間近に迫りました。各国代表も続々来日し、キャンプ地のあるホスト自治体各地で、地域の人々と交流したり観光イベントに参加するなど、親睦の和が広がっているようです。
さてラグビーといえば「オールブラックス」という名前を思い浮かべる方も多いでしょう。これはラグビーニュージーランド代表チームの愛称であり、「世界最強」の代名詞でもあります。
ラグビーニュージーランドはその愛称・強さと共に「ハカ」というパフォーマンスでも世界的に有名です。この「ハカ」とは?踊りや歌詞にはどんな意味があるのでしょうか。

ラグビーニュージーランドのハカとは?
ラグビーニュージーランド代表はW杯二連覇中、過去3度も優勝している「世界最強」のラグビーチームです。
代表の漆黒のジャージから、愛称は「オールブラックス」と呼ばれます。そしてオールブラックスといえば、全身黒の筋肉隆々な男たちが試合前に行う勇壮な舞「ハカ」で特に有名です。
マオリの伝統を引き継ぐハカ
この「ハカ」とは、ニュージーランド先住民族マオリの伝統儀式です。元来は、マオリ族の戦士が戦いの前に自らの力を誇示する舞踊でしたが、今では「感謝の舞」として結婚、卒業式など様々な場面で行われているそうです。
オールブラックスが初めて試合前にハカを披露したのは、1905年のイングランド遠征時。87年の第1回ラグビーW杯以降はニュージーランド代表の全試合で踊られるようになりました。
なお現在のオールブラックスのハカには、以前からある「カマテ/Ka mate」(歌詞は後ほどご紹介)と、05年に初披露された「カパ・オ・パンゴ/Kapa o Pango」の2種類あり、対戦相手や会場の雰囲気によってどちらを舞うかが決められるそうです。
試合前にハカを踊る意味は「我々はこの対戦を受け入れ、戦いを望んでくれた相手に対し敬意を表する」というもので、決して威嚇するためではないといいます。
では「ハカ」を動画でご紹介しましょう。
↓オールブラックスのハカ
↓ALL BLACKS歓迎セレモニーで柏市ラグビー協会の子供たちが披露したハカ
ハカの歌詞とその意味は?
ラグビーニュージーランド代表の象徴でもある試合前の踊り「ハカ」。選手たちが大声で歌うその歌詞や、日本語での意味は次の通りです(「カマテ」バージョン)。
【カマテの歌詞】
(リード)
カ マテ! カ マテ!
(コーラス)
カ オラ、カ オラ!
(リード)
カ マテ! カ マテ!
(コーラス)
カ オラ、カ オラ!
テネイ テ タナタ プッフル=フル ナア ネ イ ティキ
マイ ファカ=フィティ テ ラ!
ア ウパネ! ア フパネ!
ア ウパネ! カ=ウパネ!
フィティ テ ラ!
ヒ!【カマテの意味】
私は死ぬ! 私は死ぬ!
私は生きる! 私は生きる!
(以上を2回繰り返し)
見よ、この勇気ある者を。
ここにいる毛深い男が再び太陽を輝かせる!
一歩はしごを上へ! さらに一歩上へ!
一歩はしごを上へ! そして最後の一歩!
そして外へ一歩!
太陽の光の中へ!:Wikipediaより
ニュージーランドのハカで歓迎!ネットの反応





出典:twitter
まとめ
「ハカ」の「カマテ」は、日本人の耳には「ガンバって!」に聞こえることから、以前にはテレビCMで「頑張って頑張って、仕事!」のように使われたこともありましたね。
オールブラックスのハカが定着すると、ラグビー界では「ウォー・クライ」(鬨の声)として、同じ南太平洋のトンガやサモア代表も独自の踊りを始めるようになり、今ではさしずめ「ハカ合戦」の趣も。
ニュージーランド代表では野球、サッカー、バスケなど他競技にもハカが広がり、今や女子代表も披露するなどすっかり「国の象徴」になっています。さて「本家本元」オールブラックスのハカ、今W杯では何回見られるでしょうか。
