最近高齢者による自動車事故が頻発し、絶対踏み間違えないというワンペダルが話題になっています。
その仕組みと取り付け値段を調べ、急ブレーキなど問題はないのかをまとめてみました。
また原理の違う他の3つの方式と比較してみました。
ワンペダルの仕組みと値段
ワンペダルの仕組みと値段を見て行きましょう。
ペダルがブレーキのための1つのみで、アクセルは、ブレーキペダルの右横に付けられたアクセルレバーを足で右横に押すことで加速する仕組みとなっています。
ワンペダルは1つのペダルに足を置いたまま操作します。
足を右に傾けるとアクセル、踏めばブレーキとなります。
アクセルをかけたままでペダルを踏んだとしても、クラッチが外れてアクセルは効かなくなり、車が暴走することはありません。
運転中は、ペダルに常に足が乗った状態ですので、とっさの時にでも「踏み間違い」「踏み損ない」「ブレーキの踏み遅れ」がありません。
また、ブレーキをかけるまでの時間が短くなりますので、事故を回避したり、被害の最小限にすることが可能となります。
アクセルの操作法が難しく思えますが、以下の構造や動画を見ますと、慣れれば、それほど難しくないように感じます。
アクセルレバーを足で右に、少し押すと車がゆっくりと動き始め、さらにレバーを大きく右に押すと、加速します。
構造、操作法はメーカーの動画を見ると良く分かります。
http://www.onepedal.co.jp/products/
【 MOVIE NO.01 】 ABOUT ワンペダル HOWTO ワンペダル
右足が不自由な人のための、ダブルタイプ(両足兼用)もあります。
価格は同社に持ち込み取り付ける場合は170,000円(税込み183,600円)取り付け協力店などで取り付ける場合200,000円(税込み216,000円)となっています。
一方、他の自動車部品メーカや、大手自動車メーカーなども後付けで、装着できる踏み間違え防止装置を次々と発表しています。
ワンペダルは急ブレーキしても問題ないか
ネットにも出ていますが、ワンペダルで、逆にアクセルと間違って、急ブレーキを踏んで、追突されるという危険は想定されます。
最近各社から、種々の原理の踏み間違え防止装置が発表、発売されていますので、原理、問題点、価格等を比較してみましょう。
メーカー | ペダル踏み間違え防止装置 | 原理 | 価格 |
---|---|---|---|
ナルセ | ワンペダル | ブレーキペダルのみとし、物理的にアクセルを踏めなくした | 持ち込み(取付工賃込)170,000円(税込み183,600円) 取り付け協力店などで(取り付け取付工賃込)200,000円(税込み216,000円) |
オートバックス | ペダルの見張り番 | 車両側の車速信号とブレーキ信号を検知し、アクセル開度を電気的に制御してキャンセルさせる | 価格は取付工賃込で39,999円(税抜) |
トヨタ | 「踏み間違い加速抑制システム(現在プリウスなど特定の機種) | 車両前後に取り付けた超音波センサーにより、障害物を検知注意喚起しさらに、加速を抑制する | 55,080円(工賃別) |
ダイハツ | ペダル踏み間違い時、加速抑制装置「つくつく防止」 | 車両前後に取り付けたソナーセンサーが障害物を検知し、コントローラーが燃料の供給をカットし、エンジンの出力を抑制。運転者に警告し、急発進を抑制する | 34,560円(税込・取付費別) 標準取付費込で59,508円 |
ワンペダルは物理的にアクセルペダルをなくしたという意味で、アクセルの踏み間違い防止には一番確実なやり方だと思えます。
センサーに頼る方式では、斜めになっている壁や車両の幅からずれている壁に対して、針金、フェンス、標識の支柱など細い障害物、人・布・生垣などの音波が反射しにくい障害物、スポンジ・雪など超音波を吸収しやすい障害物には、作動しないなど問題があります。
また、アクセルなどの信号の検知による方式では、誤作動や誤検出などないかが心配になります。
なお、小池都知事は、高齢者などのアクセルとブレーキの踏み間違いの防止を推進するために、急発進防止装置の取り付けについて「9割程度費用を補助する」と表明しました(自己負担額は3000~9000円程度と想定)。
今後、どの装置を対象にするかなど、詳細を決める予定ですので、都民はもう少し待った方が良いかもしれません。
ワンペダルに関するネットの評価
判断力が衰えているので、少しでも想定外の事態が起こると思考が働かなくなる。
出典:ヤフコメ
関心が高く、議論百出です。原理としては良いのだが、これだけで、最近の高齢者の事故が防げるか?まったくこれまでと違った操作法となるので、高齢者が慣れずに、かえって、急ブレーキなどの追突事故の心配がないかなどの意見が出ています。
まとめ
ワンペダルの仕組みと値段、急ブレーキなどの問題点につき、他の方式も含めてまとめてみました、
他の種々の方式もありますが、アクセルペダルを踏みこまない点だけについていうならこの方式が一番と思えます。
最近、新車を購入した時に、障害物をレーザーで検知しているので、本降りの雨の際には、機能しませんと言われて、がっくりしたことがあります。
いくら安全装置がついても、事故が起こった時の責任は、運転者にあるとメーカーは必ず注意書きをつけてきます。
どんな装置も救世主ではなく、あくまで、自分の眼で見て、自分の運転技量も考慮して何が最適かを考える必要があるようです。
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