テニスの全豪OPは18日に3回戦の各試合が行われます。特に注目されるのは、男子「BIG4」のナダル選手の対デミノール戦と、フリッツ選手と対戦するBIG4最年長ロジャー・フェデラー選手の一戦でしょう。
フェデラー選手は今年8月で38歳ですが、全豪OPでは20年連続の3回戦進出。これほど長く活躍できるのはなぜ?怪我しないのはなぜなのでしょうか。テニスの優勝最年長記録などとともにまとめました。
フェデラーが怪我しないのはなぜ?してもちゃんと復活!
フェデラー選手は1981年スイス生まれ。8歳で本格的にテニスを始め、ジュニア時代を経て17歳でプロデビュー。毎年ぐんぐんランキングを上げ、2003年にウィンブルドンで初優勝し、スイス人男子初の4大大会制覇となりました。
それからの活躍はまさに圧巻で、これまでにツアー通算107勝、4大大会に限れば全豪6回、全仏1回、全英8回、全米5回と計20勝もしています。これは男子史上単独の最多記録。このほか4大大会決勝進出30回、準決勝進出43回などなど、100年を超えるテニス史で築かれた数々の記録を塗り替えた「生けるレジェンド」です。
このため「史上最高のテニスプレーヤー」と呼ばれ、テニス界はもちろん他の全ての競技のアスリートと比較しても、実績・人気共に「スポーツ界最高峰」の選手といえる存在です。
こんな〝超人〟フェデラー選手ですが、人間ですからさすがに「怪我しない」ことはありません。過去にも、13年には背中の怪我で01年以来となるマスターズ1000以上の大会での無冠に。16年も膝の怪我で優勝なしに終わっています。
その都度「さすがのフェデラーも衰えたか」と言われながら、華麗に復活。18年には36歳で世界ランク1位に返り咲き、アガシ氏(米)の33歳を抜く史上最年長記録となりました。
フェデラー選手のこの強さは天性のテニスセンスや実力に加え、多少の怪我はあっても「致命的には怪我しない」ことにありそうです。
解説者などによれば、大怪我しないのは「無駄のない軽やかな動きと無理のないフォーム、常にリラックス出来ていて力むことのないプレースタイル」ゆえだといわれます。特に軽やかなフットワークは芸術的でもあり、それを支える日頃の入念なトレーニングも、長くトップに君臨できる理由に違いありません。
最年長ツアー優勝記録は?
「大怪我しない」体で38歳となる今年も活躍を続けるフェデラー選手。では過去にテニス界で、最年長の優勝記録は何歳だったのでしょうか。
4大大会のシングルスでみれば、オーストラリアの黄金時代を築いたケン・ローズウォール選手が、1972年に37歳で全豪OPを制覇したのが最年長記録。39歳のときには全英・全米で準優勝最年長記録を遂げています。フェデラー選手の今後の活躍次第では記録更新となるかもしれません。
ちなみに全種目を通じてでは、かつての女王ナブラチロワ選手が2006年全米混合ダブルスで、何と49歳での優勝を果たしています。
またATPツアー大会では、パンチョ・ゴンザレス選手(米)が1972年に米国での大会(現在は廃止)で43歳9ヶ月で優勝したのが最年長記録です。
https://twitter.com/rogerfederer/status/1080115621688299520
フェデラーは何歳までやるの?
フェデラー選手が今後も大怪我しないでプレーできれば、さらに何年も活躍できるかもしれません。では本人は一体何歳までやるつもりなのでしょうか。
最近の会見などでは「分からないよ」とかわしていますが、2017年のBNPパリバ・オープンの際、地元の50人以上の子供たちと交流したフェデラー選手は、子供たちから「直球ど真ん中」の質問を受けながら、にこやかに答えています。
ズバリ「引退するのは何歳ですか?」と聞かれると「そうだね、90歳と言いたいところだけど、あと5年ぐらいできればいいかなと思ってるよ。今僕は35歳だから40歳ぐらい?」とフェデラー選手。しかし今現在の充実ぶりを見ると、45歳くらいまで活躍しても不思議ではなさそうですが…。
フェデラーに関するネットの反応
出典:twitter
まとめ
慈善活動や世界の恵まれない子供たちを支援する活動にも熱心なフェデラー選手。子煩悩も大変有名で、年上の女子テニス選手の奥さんとの間には、双子の娘・双子の息子という「ダブル双子」のお子さんがいます。
16年の不調の原因となった膝の怪我は、何とその双子の娘の入浴準備をしている時に痛めたと記者会見で〝カミングアウト〟したことも。育児・家事は意外と力仕事ですから、くれぐれも慎重に「イクメン」してほしいですね。
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