第91回選抜高校野球大会(春のセンバツ甲子園)は31日、いよいよ準々決勝を迎えました。
「甲子園で最も面白い」といわれる準々決勝に進んだ8強は、6校が西日本勢と「西高東低」となりました。唯一東日本勢として残っているのが習志野(千葉)です。
その大応援団は「美爆音」と呼ばれるもの凄い音量と迫力で、近隣住民などからクレームも来たほど。「うるさすぎ」「試合を妨害している」などネットでも一部〝炎上状態〟ですが、当の習志野関係者はどう感じているのでしょうか。
美爆音は妨害行為か?
習志野1回戦の対日章学園(宮崎)、2回戦の星稜(石川)との試合。アルプススタンドを埋め尽くした吹奏楽部や応援団の一糸乱れぬ音楽と大声援が、球場中に響き渡りました。
「レッツゴー習志野」という応援テーマ曲が象徴するように、大太鼓の大音量が地鳴りのように響き、甲子園名物の各校アルプス応援の中でもとりわけ迫力があります。
習志野高校のこの大応援は「美爆音」と呼ばれ、高校野球ファンの間ではかねてから有名です。習志野高吹奏楽部は全国大会で金賞20回以上を誇る「高校吹奏楽の横綱」とされる強豪中の強豪。部員200人という超大所帯ですが、他校と違い、体育他部応援の際は「全員参加」が原則だそうです。
このためアルプスでの応援も音量が圧倒的。センバツ大会では、甲子園の応援には慣れているはずの近隣住民からクレームが来たり、プレーする選手の声が通りにくく、連携の妨害になるといった影響も出ています。
何かと物議を醸しているこの美爆音。ネットでも賛否の声で炎上することもあったようです。
美爆音にクレームあるが習志野は強気
「うるさい」「妨害だ」といったクレームを受けた大会本部は、一度習志野応援団に音量を下げるよう要請。高校側も大太鼓を控え、小さい太鼓に変えるなど対応したそうです。
ただその後大会本部が「応援の手引き」を確認したところ、特段音量についての規定はなかったため、今後は要請などはせず、自由に応援を続けてもらう考えだとしています。
習志野高校側も「高野連から問題ないと聞いている。次戦も今まで通りに応援していく」「特別なことは何もしていない。限界まで音量を上げているだけ」「爆音は爆音でも〝美しい〟ものなので」と「強気」の姿勢のようです。
では一時炎上もしたという美爆音についてのネットの反応はどうなのでしょうか。
美爆音に関するネットの反応
出典:twitter
まとめ
「美爆音」とはいえ、全国随一の吹奏楽部の演奏ですから立派な名演。自校生徒にとってはこの上ない心強い味方です。
ただ敵方にしてみると脅威なのは確か。日章学園は初回に大量失点し、観戦していた星稜の奥川投手も「音量にやられていた感じだった。自分は集中を切らされないようにしないと。連係ミスも起こりうる」と警戒していました。
それでも「美爆音の魔力」には抗しきれなかったのか、その星稜も敗退。ある意味、美爆音は最大の応援効果を発揮しているともいえます。さてベスト8でもナインの大いなる力になるでしょうか。
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