台湾球界の至宝・ワンボーロン選手。今季から憧れのNPB・日本ハムに移り、キャンプやオープン戦でも早速はつらつと良いプレーをみせています。
ワンボーロン選手は日本で飛躍した後にMLB行きも視野にいれているといい、世界的な名選手への成長も期待される逸材。そんな「大王」の年俸はいくらなのでしょうか。同じ台湾の〝英雄〟と比較するとその額は?(以下、金額はすべて推定)
=目次=
ワンボーロンの年俸は?
台湾球界初の2年連続4割打者で三冠王という凄まじい才能の「大王」ワンボーロン選手。日本でいえば大谷、イチロー選手のようなスーパースターですが、その年俸は一体幾らなのでしょうか。
1、台湾ラミゴ時代
ワン選手は2015年、大卒後台湾プロのラミゴモンキーズに契約金500万台湾元(約1800万円)、出来高100万元(約370万円)、月給10万元(約37万円)で入団しました。
この契約で16年までプレー。その後17年シーズン前に「5年総額1.2億円」という入団時との比較では破格の内容で再契約。つまり17、18年は年俸が約2400万円だったことになります。
2、日本ハム移籍後
そしてワン選手は19年、日本ハムに移籍。球団は年俸非公表ですが、台湾メディアによると「4年総額4億円超」の大型契約だといわれます。同メディアによると契約年俸推移は次の通りです。
19年 1億円
20 1億円
21 1億円
22 1億円
これに別途成績によるインセンティブ(出来高払い)があるとみられます。台湾時代と比較するとまさに桁違いの待遇です。
陽岱鋼、郭泰源と比較してみた
台湾球界を担う新星ワンボーロン選手。では、やはり台湾球界の「スーパースター」「レジェンド」といわれる二人の〝先輩〟の年俸はどうだったのか、比較してみました。
1、陽岱鋼の年俸推移
まずはワンボーロン選手と同じく日ハムで活躍し現在は巨人に移籍した台湾のスター、陽岱鋼選手です。
陽岱鋼選手は福岡県の高校に3年間野球留学し、高校生ドラフト1位で日ハムに入団しました。このため以下はすべて日ハム時代の年俸推移となります。
06年 1000万円
07 1000万円
08 1250万円
09 1200万円
10 1100万円
11 2100万円
12 4600万円
13 9200万円
14 1億8000万円
15 1億8000万円
16 1億6000万円
そして17年に「5年総額15億円」の超大型契約で巨人に移籍。全試合出場を果たした12年、盗塁王の13年、本塁打24本の14年の活躍を経て以降、一気に年俸も高騰しました。
https://twitter.com/ntv_baseball/status/1099192215300059137
2、郭泰源の年俸推移
さらにワンボーロン選手が小学生時代憧れた台湾のレジェンド、郭泰源元選手の年俸推移をみてみましょう。
郭泰源さんは西武黄金期を支えた主力投手で、160km近い剛速球は「オリエンタル・エクスプレス」と呼ばれました。当時は台湾プロ野球設立前で、社会人野球から23歳で西武に入団しました。
85年 800万円
86 1500万円
87 3120万円
88 2070万円
89 6000万円
90 6600万円
91 7200万円
92年から引退の97年までは毎年1億~1億4000万円で推移。二桁勝利を挙げるようになった87年から一挙に年俸が急増、タイトルも獲得してトップ選手に登り詰めました。
ワンボーロンに関するネットの評価は?
出典:twitter
まとめ
人気低落気味とはいえ、日米ではまだまだ子供達の夢の世界といえるプロ野球選手。しかし同じプロでも台湾球界との違いには驚きを禁じ得ません。ワン選手ほどのトップスターでも日米から見るとはるかに〝安い〟からです。
年俸平均4億円超のMLBとの「格差縮小」が叫ばれてきたNPBも最近は平均4000万円程度まで上昇。しかし台湾では選手の6割が月給30万円未満といわれる低さで、日本の会社員を下回るほどです。
才能豊かな選手が多いだけに、台湾選手が日米球界を強く志向する理由がうなずける気もします。ワン選手が礎になってほしいですね。
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