ボクシングで史上2人しかいない6階級制覇王者で、現WBAウェルター級王者の〝レジェンド〟マニー・パッキャオ選手と、同級スーパー王者・キースサーマン選手との王座統一戦が、日本時間7月21日に米ラスベガスで行われます。
キースサーマン選手もこれまで無敗のハードパンチャーとあって、世界のファン注目の「頂上決戦」。キースサーマン選手の強さや戦績は?パッキャオ選手とどちらが優位なのか、予想をまとめました。
キースサーマンの戦績と強さ
まずはキースサーマン選手の戦績を振り返ってみましょう。キースサーマン選手は米フロリダ州出身の30歳。アマ出身で、北京五輪出場を目指したもののかなわず、07年にプロへ転向しました。
キースサーマン選手は足を使ったスタイルながら強烈なパンチ力も持つのが強さ。デビュー戦から何と9戦連続で相手を初回KOし、ここから「ワンタイム」「初回男」の愛称が付きます。
世界初挑戦は13年。WBAウェルター級暫定王者チャベス選手に10回KO勝ちし王座獲得。その後防衛を続けながら正規王者、スーパー王座と昇格します。
17年には2階級制覇王者のガルシア選手との激闘を接戦で制しWBC王座も統一(その後返上)。これまで8度の防衛を重ねています。戦績は30戦29勝(22KO)無効試合1です。
では「ボクシング史に残るスーパースター」パッキャオ選手との注目の統一戦は、どちらが優位の予想なのか見てみましょう。
It’s going down July 20 on FOX PPV. We are going to give the fans a great all action fight and @keithfthurmanjr is going to give me his belt. #PacquiaoThurman @PBConFOX @FOXSports pic.twitter.com/YmMbTUFV1F
— Manny Pacquiao (@MannyPacquiao) May 22, 2019
キースサーマンとパッキャオどっちが優位?
プロ30戦無敗の強さを誇るキースサーマン選手。対する40歳のパッキャオ選手は、これまで数々の金字塔を打ち立て、母国フィリピンのみならず「アジア最高のボクサー」ともいえる存在です。
母国では国会議員と二足のわらじのため、最近は試合数が減っていましたが、18年にWBAウェルター級王者マティセー選手を9年ぶりのKOで下し、今年1月にも初防衛を果たすなど健在ぶりをアピールしました。戦績は70戦61勝(39KO)7敗2分です。
一方サーマン選手は無敗の「初回男」とはいえ、右肘の手術のため17年から2年近く試合ができず、今年1月の久々のロペス選手との防衛戦では、格下相手に大苦戦。調整不足は明らかで、ダウン寸前まで追い詰められ、辛うじての判定勝ちとなりました。
↓サーマン選手大苦戦のロペス戦
ブックメーカーの最新オッズでも、「パッキャオ勝利:サーマン勝利」は「2.10:1.73」とややサーマン優位とはいえ僅差。年齢を重ねて自らスタイル・チェンジを続け、高い適応能力があるパッキャオ選手が従来どおりのパフォーマンスを出せば、十分勝機はあるかもしれません。
https://twitter.com/keithfthurmanjr/status/1133832373668212736
サーマンに関するネットの評価
出典:twitter
まとめ
世界のウェルター級は実力王者がひしめく階級。サーマン、パッキャオ選手のほか、WBCのポーター、WBOのクロフォード、IBFのスペンスJr選手と、名だたるスターばかりです。
しかも年内にも、「ポーターvsスペンスJr」の統一戦が行われるとの見方も浮上。今回のパッキャオvsサーマン戦の勝者が今後どういうマッチを戦っていくのかを含め、実力伯仲のウェルター級の動向から目が離せない状況が続きそうです。