ボクシングのスーパーウェルター、ミドル、スーパーミドル級の3階級制覇王者・サウル「カネロ」アルバレス選手(メキシコ)が、ついに4階級制覇を成し遂げました。
日本時間3日、WBOライトヘビー級王者・コバレフ選手(ロシア)に挑み11R、KO勝ち。カネロ選手は現時点でもWBAなどのミドル、スーパーミドル王座を保持しており、異例の「同時3階級王者」ともなりました。
圧倒的勢いと強さを見せ続けるカネロ選手。階級を超えた〝最強ボクサー〟仮想ランク「パウンド・フォー・パウンド(PFP)」では一体何位になるのか。気になる次戦の相手も予想してみました。
カネロの次戦予想
「カネロvsコバレフ戦」は事前の予想通り、サイズに上回りジャブが得意なコバレフ選手が距離を取り、序盤からペースを握ります。しかし徐々にカネロ選手もボディ打ちなどで圧力を強め、ついに終盤王者を捉えます。
11R、ダメージが蓄積していたコバレフ選手に、カネロ選手の強烈な左フックがヒットしてよろめくと、トドメの右ストレート。コバレフ選手は腰から崩れ落ちレフェリーがストップしました。
カネロ選手は「主戦場」だったミドル級から7kgも上げての完勝。過去メイウェザー戦の1敗しかしていないカネロ選手は、これまでSウェルター→ミドル→Sウェルター→ミドル→Sミドル→ミドル→ライトヘビーと自在に階級を行き来し、負けなしを続けています。
ファンやメディアの関心は早くも次戦相手に。試合後カネロ選手は「(この後の)計画はミドル、スーパーミドル級に下げることにした」としながらも「最高の戦い、ビッグマッチを探さなければならない」と明言はしませんでした。
詳しいファンの見方などによれば、各階級では以下のような王者が次戦相手の候補となりそうです。
【ミドル級】WBC王者ジャーモール・チャーロ<兄>(米)、IBF王者ゲンナジー・ゴロフキン(カザフスタン)
【スーパーミドル級】WBAスーパー王者カラム・スミス(英)
【ライトヘビー級】WBC・IBF王者アルツール・ベテルビエフ(ロシア)
では〝実力ピーク〟なカネロ選手の最新PFPは何位になりそうなのでしょうか。
4 X WORLD CHAMPION 🏆🏆🏆🏆 pic.twitter.com/TOOV5nuLDB
— Canelo Alvarez (@Canelo) 2019年11月3日
カネロのPFP1位はある?
次戦相手が注目されるカネロ選手。世界で最も権威があるとされる米専門誌「ザ・リング」の現在のPFPでは、1位ロマチェンコ(ライト級)、2位クロフォード(ウェルター級)の次の3位に位置しています。ちなみに4位は井上尚弥選手(バンタム級)です。
このランクはリング誌編集部や世界の著名なボクシング専門記者の投票・合議で定期的に決められます。米メディアでは早くも「私はカネロを1位に推したい」と話すベテラン記者も。
投票で重視される「対戦相手の格や強さ」「試合内容」などでも最近のカネロ選手は申し分なく、ファンの間でも「クロフォードを抜いて2位になるのは確実」「一気に1位でもおかしくはない」などと評価する声が多く聞かれます。

The fighting spirit always wins. We raise a glass to @Canelo's victory. #CaneloKovalev #NeverStopNeverSettle pic.twitter.com/WJ16ojwuZH
— Hennessy US (@HennessyUS) November 3, 2019
カネロの次戦についてのネットの予想・反応





出典:https://headlines.yahoo.co.jp/cm/main?d=20191103-11030574
まとめ
今や世界で「最も稼ぎ」、ボクシング界の中心に君臨するカネロ選手とは、対戦要望が後を絶たない様子。今後「ミドル級に戻る」としているだけに、12月に防衛戦を控えるWBAミドル級王者村田諒太選手にも影響なしとはいえません。
過去2度対戦し勝てなかった〝GGG〟ゴロフキン選手も再々戦を熱望していますが、当のカネロ選手は「既に24R戦って自分が打ち負かした。僕にとって(再々戦は)挑戦ではない」と否定的です。
カネロ選手は次にどの階級で誰と戦うのか。村田選手は憧れのGGGと対戦が実現できるのか。中量級戦線もこれから大いに注目されそうです。

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