高校野球・夏の甲子園大会2019がいよいよ6日開幕し、全国都道府県の代表49校の熱戦が始まります。
ところで今大会49代表のうち公立高校は何校なのでしょうか。甲子園出場公立高校と気になるその偏差値一覧や、過去の公立の優勝回数なども調べてみました。

甲子園公立高校2019一覧
第101回全国高校野球選手権大会(夏の甲子園2019)に出場する代表全49校のうち、公立高校は以下の14校となっています。
秋田代表:県立秋田中央
千葉代表:市立習志野
静岡代表:県立静岡
富山代表:県立高岡商
長野代表:県立飯山
兵庫代表:市立明石商
広島代表:県立広島商
鳥取代表:県立米子東
香川代表:県立高松商
徳島代表:県立鳴門
愛媛代表:県立宇和島東
佐賀代表:県立佐賀北
熊本代表:県立熊本工
宮崎代表:県立富島
ここ数年では毎年10校程度、「秋田県立金足農フィーバー」に沸いた昨年夏は8校とやや少なかったのに比べ、今年の公立高校は14校と増え〝頑張り〟が目立ちました。
このうち過去に春夏の甲子園どちらかで優勝経験があるのは、習志野(夏2回)、高松商(春夏2回ずつ)、宇和島東(春1回)、広島商(夏6回、春1回)、佐賀北(夏1回)、鳴門(春1回)、静岡(旧制中時代に夏1回)の7校です。
※ご指摘いただきまして一部修正いたしました。大変失礼いたしました。
ではこの14校の高校受験偏差値はどのくらいなのか、次にみてみましょう。
「このチームもっと続いて」3年生女子マネ2人の甲子園 https://t.co/7cBZrI8uIG
— バーチャル高校野球 (@asahi_koshien) August 2, 2019
2019年公立高校の偏差値一覧
夏の甲子園2019に出場する公立校14校の、2018年度の高校受験偏差値一覧は次の通りです。
【ご留意事項】この偏差値は各県内の高校を対象に算出されており、他県同士で比較することは本来できません。また偏差値は集計する学習塾や出版社などによって、また年度や同じ学校でも学科によって異なります。
県立秋田中央 62
市立習志野 56
県立静岡 71
県立高岡商 46
県立飯山 50
市立明石商 46
県立広島商 49
県立米子東 69
県立高松商 59
県立鳴門 50
県立宇和島東 58
県立佐賀北 61
県立熊本工 57
県立富島 44
出典:https://s.resemom.jp/feature/hensachi/
このように、中には偏差値が60~70と県内トップレベルの進学校もあるようです。一般に公立校には「スポーツ特待」や「難関大特進コース」などはありませんから、まさに「文武両道」で強豪私立にも勝って甲子園出場を決めた野球部は快挙といえますね。
次に、公立高校が甲子園で過去に優勝した回数を調べてみました。
秋田)夢見た舞台、緊張の色も 甲子園で初練習 https://t.co/PMmUOB4ZyI
— バーチャル高校野球 (@asahi_koshien) August 1, 2019
公立高校が甲子園優勝した過去
近年になく多い14校の公立高校が出場する夏の甲子園2019。中には偏差値70超という屈指の進学校もあり、選手たちの奮闘ぶりが伺えます。
春夏の甲子園といえば昔から「私立優勢」というイメージがありますが、では過去に優勝経験がある公立高校は何校くらいあるのでしょうか。
・春のセンバツ優勝 … 37回(29校)
・夏の選手権優勝 … 37回(25校)
つまり、ほぼ三分の一が公立高校だったということになります。
次に年代別に優勝公立校の顔ぶれと回数をピックアップしてみました。(なお1950年以前は現在と学制が異なったり、公私立の区別が不明な場合もあるため、50年代以降を対象としました)
・1950年代:13回(西条、柳井、済々黌、広島商、四日市、飯田長姫、松山商、洲本、芦屋、静岡商、鳴門、松山東、韮山)
・1960年代:9回(松山商、大宮工、習志野、津久見、岡山東商、三池工、徳島海南、下関商、高松商)
・1970年代:9回(箕島<4回>、浜松商、習志野、銚子商、広島商、津久見)
・1980年代:8回(広島商、宇和島東、池田<3回>、伊野商、取手二、高知)
・1990年代:3回(松山商、観音寺中央、佐賀商)
・2000年代:2回(佐賀北、清峰)
・2010年代:0回
球史に残る箕島vs星稜の死闘や池田の「やまびこ打線」など強豪公立校が席巻した時代もありましたが、徐々に優勝回数は減っていることが分かります。
公立高校甲子園出場に関するネットの反応





出典:twitter
まとめ
甲子園のような国民的大注目の全国トーナメント大会がない米国ですが、近年野球少年の体を守るため「ピッチスマート」を導入しています。
これは、高校生なら1日の球数上限105球、76球を超えると中4日以上の休養を義務付ける、などと定めたルール。
ただ日本では「サドンデスの甲子園があるからこそ、プロで通用する耐久力やメンタルが養われる」「球数制限では選手数が多い強豪私立に有利になるばかり」との意見も少なくありません。
しかし野球人気が低迷する中、少年の健康保護はもはや時代の要請です。国や高野連などが主導して、試合日の間隔拡大などベストの妙案を打ち出すことはできないものでしょうか。
