日本相撲協会は春場所千秋楽での優勝インタビューで観客を促して三本締めを行った横綱白鵬(34)に「けん責」の懲戒処分を科しました。
けん責処分とは?とこれまでの事例、軽すぎるのでは?とのネットの反応をまとめました。
品位にかける。いつから大相撲は宴会の締めみたいになったのか!
白鵬が懲戒処分へ 春場所・千秋楽で観客と三本締め https://t.co/Pu2bcfv9Qe pic.twitter.com/x9tE3aiGzi— Settsuya Eコマース事業部 (@setttsuya) 2019年4月17日
けん責処分の意味と、相撲協会が白鵬以外にだした事例
けん責処分の意味と、相撲協会がこれまでにだした日馬富士以降の処分をまとめました。
けん責処分とはどんな意味を持つのでしょうか?
けん責処分の一般的な意味は、規則に反した者や信用失墜行為を行った者などに対し、始末書を書かせて提出させ、厳しく戒めることで、懲戒処分の中では、最も軽微な処分となります。
相撲協会のけん責処分は、始末書の提出まではなく、「厳重注意」で終わると言われています。
横綱白鵬は、2017年九州場所千秋楽の優勝インタビューで万歳三唱を行ったこと等で理事会から厳重注意(懲戒処分には含まれない)を受けていたにもかかわらず、
今回同様の行為を行ったため、最も軽いながらも、懲戒処分を受けることになりました。
なお、師匠の宮城野親方は、白鵬の再度の規則違反の行為に「理事会を軽視している」のではないかと、監督責任を問われ、報酬減額処分「3カ月間、10%減額」と1ランク重い処分が下されました。

相撲協会での2017年末以降の処分事例をまとめました。
懲戒処分の事例
処分の原因となった事件は、以下です。
A: 日馬富士の貴ノ岩への暴力沙汰関連
B: 若手行司に対するセクハラ
C: 現役力士の運転原則禁止に違反したうえ、追突事故で無免許運転が発覚
D: 付け人(貴西龍)への暴力行為
E: 元弟弟子に対する常習的な暴力行為
F: 貴ノ岩による付け人の貴大将への暴力行為についての監督責任。
G:三段目力士による弟弟子への暴力行為についての監督責任。
H: 白鵬の春場所千秋楽の優勝者インタビュー後に三本締めの行為
この中で、最も重いのは、2018/3/9に下された交通事故がらみの大砂嵐への引退勧告でした。
日馬富士の暴力問題がらみや、これに関連する貴乃花元親方の、降格処分など、この数年は相撲界に次から次と事件が起きています。
白鵬以外のけん責処分としては、元幕内貴ノ岩が付け人に暴力を振るった事件の監督責任を問われ、千賀ノ浦親方が2018/12/19にけん責処分を受けています。
元幕内貴ノ岩は、付け人に暴力を振るった責任を取って引退したため、処分はなされませんでしたが、もし現役を続けていれば、複数場所の出場停止処分に相当するとの見解が示されていました。
他の事例と比較すると、少なくとも1ランク重い給与手当減額処分に相当するように見えますが、貴乃花部屋が消滅に伴い、2018年10月1日に、貴ノ岩の千賀ノ浦部屋への移籍が承認され、
暴力事件は2か月後の冬巡業中の12月5日に起こっていますので、その点を考慮し、処分が軽くなったのではと想像されます。
白鵬のけん責処分へのネットの反応

それを考えると親方より重くてしないと釣り合うが取れないと思う。




処分の累積制度の導入を検討するべきです。
繰り返し、問題を起こしているのだから、軽すぎるというコメントが多いようです。

まとめ
けん責処分が懲戒処分の中ではもっとも軽いこと、白鵬以外では、過去に千賀ノ浦親方が下されています。
相撲協会としては、日本人と根本的に習慣や考え方が違うと言っても、今のところ相撲界を背負えるのは日本国籍取得を宣言した白鵬しかいないわけですので、処分の判断もなかなか難しかったのではと思います。
安定した日本人横綱の登場に幾度となく、失敗してきた相撲協会の葛藤が今後も続きそうです。
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