米プロバスケットリーグNBAのワシントンウィザーズに、ドラフト9位指名で入団した八村塁選手が、サマーリーグでいよいよデビューしました。
連日〝黄金ルーキー〟八村選手に注目が集まりそうですが、ところでワシントンウィザーズというチームの強さはどのくらいなのでしょうか?どんなスター選手がいるのかや、八村塁選手の期待度などをまとめました。
ワシントンウィザーズの強さは?
NBAのワシントンウィザーズは米の首都ワシントンD.C.が本拠地。NBAではイースタン・カンファレンス、サウスイースト・ディビジョンに属します。
1961年に創設され、シカゴ・パッカーズなどいくつかの本拠やチーム名の変遷を経て、74年からワシントン・ブレッツに。97年から現在のワシントンウィザーズになりました。
70年代には毎年プレーオフに進出、77-78シーズンにはNBAファイナルを制し初優勝を果たすなど絶頂期の強さを誇りますが、徐々に成績が低下。
90年代ごろにはプレーオフにさえ進めない低迷期に。2000年には「バスケの神様」と呼ばれる超スター選手、マイケル・ジョーダン氏が共同オーナーとなり、引退前にはプレー復帰する時期もありました。
その後はプレーオフには進むものの頂点は遠く、チームの立て直しが続いています。昨シーズンは32勝50敗と負け越し、イースタン・カンファレンス11位に終わりプレーオフ進出を逃しました。
過去の優勝歴は78年の1回だけ。レギュラーシーズンの通算成績は2096勝2519敗となっています。
https://twitter.com/WashWizards/status/1147929763421380610
ワシントンウィザーズにスター選手はいる?
かつての70年代の強さを取り戻すべく立て直しが急務のワシントンウィザーズ。牽引役となる現在のスター選手といえば、いずれもコンボガードのジョン・ウォール、ブラッドリー・ビール両選手でしょう。
ウォール選手は2010年ドラフトの全体1位指名のスーパースター。ルーキーシーズンで、マジック・ジョンソン以来NBA史上2人目となるデビューから6試合でトリプルダブル、6スティールを達成します。
NBAオールルーキーファーストチームに選ばれたほか、2年連続でNBAオールスターにも選出されています。
またビール選手は13年ドラフトで全体3位指名で入団。ルーキー時代から実力を発揮し、特にここ2シーズンでは目覚ましい活躍ぶりです。
昨季は2度のトリプルダブル、自己最高の平均25.6得点・5.0リバウンド・5.5アシスト・1.5スティールを記録するなど、2年連続でオールスターに選ばれています。
.@RealDealBeal23 has done big things for our city this season.
RT to vote #BradleyBeal for #NBACommunityAssist pic.twitter.com/0tviR77bGH
— John Wall (@JohnWall) April 24, 2019
八村塁がついにデビュー!今後は?
「70年代の強さ復活」が課題のワシントンウィザーズにとって、今年のルーキー・八村塁選手も、大いに期待する将来の「スター選手」候補です。
先発したサマーリーグ初戦では、約3カ月ぶりの試合とあって前半は動きが鈍かったものの、後半では空中でパスを受け豪快にリングにたたき込むアリウープを決めるなど計14得点を挙げ、チームの勝利に貢献しました。
前後半でしっかり修正できた上に、堅い守備での献身的プレーが目立ったことも、コーチや地元メディアに評価されていました。
ワシントンウィザーズは来季、主力のウォール選手が故障で開幕に間に合わないことが確実。このため、もう一人の中核ビール選手をサポートし、相手のマークを分散させる役割を、八村選手が1年目から求められる可能性が高そうです。
Rui Hachimura on his Summer League debut and getting the win against the Pelicans.#WizSummer | #DCFamily pic.twitter.com/sGRsxYSsL9
— Washington Wizards (@WashWizards) July 7, 2019
ワシントンウィザーズのネットの評判
出典:twitter
まとめ
八村塁選手は、現代のNBAで重宝される攻守の複数ポジションをこなせる器用さが大きな武器。身長203cm、104kgの屈強な体の割に「素早く動き、守備も好んでやる選手はなかなかいない」(スカウト)といいます。
最大の強みはリバウンド。昨年のW杯予選のオーストラリア戦では、相手NBA選手とのリバウンド争いで互角以上に渡り合い、プロで通用する押し負けないパワーを示しました。
中長距離シュートの精度も上がりつつあり、「即戦力」とともに成長の余地が大きい八村選手の潜在力こそが、今ウィザーズが求めるものだったといえそうです。