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ドネアは衰えたと本当に言えるのか?井上戦前に検証してみた

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ボクシング・バンタム級の世界最強決定トーナメント・WBSS準決勝が、18日に英国で行われます。この試合で、WBA王者井上尚弥選手がIBF王者ロドリゲス選手を破り決勝に進めば、相手はドネア選手となります。

元5階級制覇王者のドネア選手は、井上選手にとっても長年憧れのチャンピオン。ただ既に36歳で「選手としてのピークは過ぎた」との声も聞かれます。

ドネア選手は本当に衰えたのでしょうか。代表的な試合を振り返り、検証してみました。

11年にモンティエル選手を瞬殺した1戦は、リング誌の年間最高KOに選ばれるほど凄かった!

ドネアは衰えた?ピークから何年?

ノニト・ドネア選手はフィリピン出身。2001年にアマチュアからプロに転向。以来、フライ、スーパーフライ、バンタム、スーパーバンタム、フェザー級と階級を上げながら、すべての階級で王座を獲得しました。

しかも主要4団体全部のベルトを持っている選手はアジア人初、という「レジェンドボクサー」でもあります。

強烈な左フックと一瞬で距離を詰めるスピード、チャンスで思い切り良く踏み込むスタイルを武器に、20代では連戦連勝で快進撃を続けます。

これまでの戦績は45戦40勝(26KO)5敗フライ級からバンタム級時代の世界戦はすべて勝利する強さを見せ、敗戦はフェザー級に上がってからがほとんどです。

昨年のWBSS参戦を機に7年ぶりにバンタム級に戻ったドネア選手。絶頂期だった20代後半の当時からはかなり年月がたちましたが、年齢からくる「衰え」はどれほどなのでしょうか。

https://twitter.com/WBSuperSeries/status/1126395735862325248

ドネアが明らかに衰えた点

久しぶりにバンタム級に戻ったドネア選手は、WBSSでまず昨年11月、WBAスーパー王者バーネット選手と1回戦を行いますが、バーネット選手が途中棄権したためTKO勝ちで王座に返り咲きました。

そして今年4月、WBO王者テテ選手の負傷による辞退を受けて代替出場したWBA5位ヤング選手と準決勝を行い、6回KO勝利で王座を防衛するとともに、決勝進出を決めました。

ただファンの間では、この直近2試合を見る限り「やはりドネアは全盛期より衰えた」との声が大勢。バーネット戦では序盤は王者のフックなどで揺らぐ場面があったほか、急遽出場した格下のヤング戦でも、相手のいいパンチが当たる場面がしばしば見られました。

ドネア選手の絶頂期にはカミソリのようなスピードと押し込む威圧感、強烈な左右のフックが持ち味でしたが、この2戦では「怖さがなくなった」「さすがにスピードはかなり衰えた」との見方がファンには多かったようです。

↓4月のWBSS準決勝、対ヤング戦

ドネアが衰えていない点

ではドネア選手が30代後半となった今でも衰え知らずな点はどこでしょうか。ドネア選手といえば「フィリピーノフラッシュ(フィリピンの閃光)」の愛称の通り、突然炸裂する強烈な左フックが「伝家の宝刀」です。

見えない位置から強烈に顔面を捉えるこのパンチで、これまで多くの王者や挑戦者がリングに沈みました。2011年にWBC・WBO世界バンタム級統一王者モンティエル選手をわずか2回で倒した際も、この〝閃光パンチ〟が炸裂。

そして今年4月の対ヤング戦でも、この伝家の宝刀は錆びていませんでした。6回、ドネア選手はヤング選手の一瞬の隙を逃さず見事に左フックを顔面にヒット。あっという間にヤング選手は仰向けとなり、再び起きることはありませんでした。

↓「絶頂期」2011年の対モンティエル戦

ドネアの衰えに関するネットの評価最新

全体的にスピード落ちてたし被弾もしてたけど、パワーだけは往年の片鱗を残してるね
動きが直線的過ぎて正直守りが甘い。井上尚弥だとヤング戦みたいに不用意にパンチ貰うと即KOになっちゃう…
左フックはいまだ脅威。前回よりキレが出てきたし、決勝が素直に楽しみ
もともと被弾する人だがヤング戦でも結構いいの打たれてたね。最後は綺麗に決まったけど以前あった凄みが完全に消えてしまった
井上は倒しに行く時が一番危ない。井上でもドネアのあのフックもらったらアウトでは?

出典:https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190428-00000134-spnannex-fight

まとめ

確かに10年前と現在の動画を比べると、動きや体つきのキレなどには衰えもみられるドネア選手ですが、パンチの強さは全盛期をほうふつとさせ、さすがは「レジェンド王者」の貫禄です。

絶頂期のフックは現在の井上尚弥選手とそん色ない「恐ろしさ」が画面から伝わるようです。「バンタム級は一番合っている」と自身が話すように、体調面も順調な様子のベテラン王者・ドネア選手。益々決勝での「井上vsドネア」戦が楽しみになってきました。

ドネア選手「私は日本が大好きで尚弥をリスペクトしているので、尚弥と対戦できたら素晴らしい」とエール!

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