大迫傑、設楽悠太に次ぐ記録を持つ井上大仁の出身中学高校を含む経歴とその強さの秘密を5つ挙げました。
その強みを生かして、MGC優勝となるのでしょうか?
=目次=
井上大仁の出身中学高校・経歴
井上大仁(いのうえ ひろと)は、長崎県諫早市出身の26歳、諫早市立飯盛中学、鎮西学院高、山梨学院大を経て、現在長崎県のMHPS(三菱日立パワーシステムズ)マラソン部に所属しています。
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<飯盛中学時代> 本格的に走り始め、つぎつぎ記録が伸びてゆきました。
<鎮西学院高時代> 地区の強豪諫早高に阻まれ、全国大会には出られなかったものの、3年の長崎県高校駅伝では、1区(エース区間)で諫早高選手を抑えて区間賞を獲得しました。
山梨学院大時代
2011年に山梨学院大に進学しました。
1年次:箱根駅伝1区10位。
2年次:関東インカレハーフ2位、全日本予選4組5位、出雲1区5位、全日本1区2位、箱根駅伝3区7位。
3年次:全日本予選4組3位、箱根予選総合5位、全日本本戦2区で区間賞、箱根駅伝5区8位(参考記録)。
4年次:関東インカレ10000m2位、ハーフマラソン優勝、箱根予選個人5位、全日本4区3位、箱根駅伝3区間3位でシード権獲得に寄与。
様々な、山梨学院チームとしてのトラブルに見舞われ、箱根駅伝では必ずしも完全燃焼できませんでした。
地元・長崎県のチームであることに加え、山梨学院大の先輩である松村康平(2014年アジア大会マラソン銀メダリスト)が活躍していたこともあり、2015年にMHPS(三菱日立パワーシステムズ)に入社し、マラソン部に所属します。
ニューイヤー駅伝で入社1年目からエース区間の4区で区間3位以内の成績を残しています。
井上大仁の寄与などにより、近年MHPSは連続して入賞しており、2019年はニューイヤー駅伝で、2位となっています。
井上大仁の強さの秘密
まず2015年にMHPS入社後の初マラソン以降の成績を見てみましょう。
年月 | 大会 | 時間 | 総合順位 | 日本人順位 |
---|---|---|---|---|
2016年3月 | 第71回びわ湖毎日マラソン | 2時間12分56秒 | 9位 | 7位 |
2017年2月 | 東京マラソン2017 | 2時間08分22秒 | 8位 | 1位 |
2017年8月 | 世界陸上ロンドン大会 | 2時間23分47秒 | 26位 | 3位 |
2017年10月 | 東北・みやぎ復興マラソン | 2時間23分47秒 | 2位 | 2位 |
2018年2月 | 東京マラソン2018 | 2時間6分54秒 | 5位 | 2位 |
2018年8月 | ジャカルタアジア競技大会 | 2時間18分22秒 | 金メダル | 1位 |
2019年4月 | ボストンマラソン | 2時間11分53秒 | 12位 | 1位 |
2016年3月の初マラソンからここまでで3年半の間に飛躍的な進歩を遂げていることが分かります。
気温28度・湿度88%の高温多湿のジャカルタでの、競り合いに勝ったことが特筆されます。
過去の設楽悠太、大迫傑との対決は?
2013年1月 箱根駅伝3区(21.5km)
設楽悠太(東洋大3年)が区間賞、大迫傑(早大3年)が区間2位に対し、井上大仁(山梨学院大2年)は、それぞれに2分4秒、1分56秒差)で敗れる(区間7位)。
2017年2月 東京マラソンで、設楽悠太を 38km 手前で逆転し、日本人トップ(総合8位)となる。
2019年2月 東京マラソンで、日本新記録を出した設楽悠太に敗れ、日本人2位(総合5位)となる。
井上大仁の5つの強さとは?
5つの強さを挙げます。
・スピード
この2年間で、2時間10分を2回切っており、起伏が大きい今年4月のボストンマラソンでも11分台で走っています。
・芯の強さ 「一番強いのは自分です」と言い切れるメンタルの強さ
黒木監督からは、「苦しい状況になると、なおさら燃えるタイプです」と評されています。
・暑さへの耐久性
来年8月に行われるの東京五輪に不可欠な暑さに対する耐久性があることをジャカルタのアジア大会金メダルで証明した。冬の東京マラソンとは違い、MGCの行われる9月15日も気温、湿度が高くなる可能性はあります。
・勝つための駆け引きの力
相手の余力をなくすために自分のダメージにならない程度に揺さぶりをかける駆け引きの技術を見せて、ジャカルタのアジア大会で、エルアバシ(バーレーン)を秒差なしの接戦で下した。勝負強さを磨きました。
・坂や起伏の走り
MGCコースについても30km以降の上りが勝負のポイントになると言われています。
今年4月の起伏の多いボストンマラソンで、そのあたりの経験を実践で積みました。
井上大仁に関するネットの評価
暑さに強い井上に頑張ってもらいたい。
結局8月のオリンピックとは条件が変わってしまいそうですが、普段なら絶対に観ることが出来ない前代未聞のオールスターのガチンコレース、純粋に楽しみです。
出典:ヤフコメ
2強の大迫傑、設楽悠太のどちらかという声もある中で、一番に井上を推す声もかなりあるようです。
まとめ
井上大仁の出身中学高校を含めた経歴とその強さの秘密を探り、MGCへの期待を見てきました。
高校、大学とこれまで、陸上の必ずしもトップといえない環境で、技術を地道に磨いてきた井上大仁ですが、MHPSマラソン部への加入で、黒木監督や先輩松村康平、同僚の木滑良など指導者、仲間に環境に恵まれました。
これらが、最近の一段の進歩を支えており、井上大仁の強さに磨きをかけています。
MGCで是非実力を遺憾なく発揮し、東京オリンピック代表にふさわしい順位、記録を獲得してほしいと思います。