9月20日、華々しい開会式で幕を開けたラグビーワールドカップ2019も、ついに11月2日(土)に決勝戦、そして閉会式を迎えます。
「ブレイブブロッサム」日本代表の快進撃とともに、各国の熱戦48試合に列島が酔いしれた1か月あまり。世界の頂点を決める1戦は、ラグビー発祥の地・イングランドと、日本を破った南アフリカの「優勝経験国」対決となりました。
イングランドを率いるエディージョーンズ・ヘッドコーチ(HC)は前日本代表HCでもあり、日本のファンにもなじみ深い人物。その何となく日本人っぽい顔立ちや、少し日本語も話せる理由はどこにあるのでしょうか。
エディージョーンズが日本語話せる理由
日本代表HCとして前回15年のワールドカップで指揮し、強豪南アフリカを破る「ブライトンの奇跡」を起こすなど、日本ラグビーを大きく成長させた名将・エディージョーンズ氏。
今大会では、伝統ある北半球屈指の強豪イングランドHCとして、2度目のウェブエリスカップ(W杯)獲得に邁進。準決勝では「絶対王者オールブラックス」のニュージーランドに完勝し、ついに無敗のまま決勝の舞台へ。
毎試合後のインタビューでは、日本語で「ありがとうございました。素晴らしいワールドカップありがとう」などと会場のファンに呼びかける様子も印象的です。
オーストラリア出身のエディージョーンズHCが日本語を話せるのは、シドニー時代に知り合った奥さんのヒロコさんが、日本人であり日本語教師でもあることが大きな理由のようです。
またジョーンズ氏自身もラグビー指導者としての出発点が、日本の東海大コーチだったことなど、日本での暮らしが長いことも背景にあるとみられます。
では次に、どことなく日本人ぽい顔立ちのエディージョーンズHCの経歴をご紹介しましょう。
日本人ぽい顔立ちのエディーの経歴・出身
エディージョーンズHCは1960年、オーストラリア・タスマニア州出身。身長173cmとラグビー選手としては小柄ながら、現役時代はFWのフッカーとして機敏な動きで活躍。92年に現役引退しました。
シドニー大で教育学を専攻、卒業後教員となったころ日本人の奥さんと出会い結婚。95年に来日して東海大ラグビー部コーチ、日本代表FWコーチに就任します。
その後サントリーコーチを経て、母国オーストラリアのスーパーラグビーチームHCに。リーグ制覇を果たすなど指導者としての頭角を現します。
さらにオーストラリア代表HC、南ア代表スタッフなどを歴任。12年に日本代表HCに就任し、15年W杯で3勝を挙げ8強まであと一歩のチームに育てます。日本代表HCを現在のジェイミージョセフ氏に引き継いだ後、イングランド代表HCに就任。いよいよ世界の頂点を目指す戦いに挑みます。
「ラグビー界の名伯楽」エディージョーンズ氏は、父がオーストラリア人で母は広島県をルーツに持つ日系2世の米国人。日本人の血が流れていることから顔立ちが日本人ぽく、日本語にも馴染みがある理由でもあるのだろうと思われます。

エディージョーンズに関するネットの反応





出典:twitter
まとめ
日本にルーツを持ち欧米では小柄なジョーンズ氏は、日本を強くしたい思いもひとしおの様子。巨体選手ばかりのラグビー界でもフィジカルを勝てない言い訳にすることを許さず、口癖は「ボディじゃなくブレイン(頭脳)を鍛えることが重要」。
「ノーサイドの精神だけじゃ足りない。ラグビーをする限り勝たなければ」と、常に「勝利」のゴールに向けて、理論立てて練習の道筋を決めるコーチングを徹底していました。
その哲学は、ジェイミーJAPANで〝昇華〟されて遂に日本代表を8強に押し上げ、イングランドも世界一の目前まで至らせました。果たして2日のノーサイドの笛は、HCの耳にどう響くのでしょうか。

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