野球のメジャーリーグ(MLB)は今ポストシーズン真っ盛り。まもなくアリーグ、ナリーグの王者が決まり、ワールドシリーズ(WS)で雌雄を決します。
WSなどのポストシーズンゲームには、どの球団の本拠地球場で行うかという「ホームフィールド・アドバンテージ」があります。
ワールドシリーズのホームゲームの決め方は?そのルールを、これまでワールドシリーズで優勝した日本人選手一覧とともにまとめてみました。

MLBワールドシリーズのホームアドバンテージの決め方
MLBワールドシリーズは最大7試合実施され、先に4勝した方が優勝となりそれ以降の試合は行われません。今年は今月22日に第1戦を実施予定。第7戦まであれば30日まで続くことになります。
ワールドシリーズはアリーグ、ナリーグ王者のそれぞれの本拠地球場で「第1・2・6・7戦」と「第3・4・5戦」に分けて実施されます。試合数が多く、開幕戦を実施できる前者の方にホームアドバンテージがあります。
この決め方は、現在は概ね以下の通りとなっています。
(1) アドバンテージはレギュラーシーズンの勝利数がより多いチームに与える。
(2) もし(1)が同数なら交流戦の直接対決でより多く勝利したチームに与える。
(3) もし(2)がタイ、もしくは交流戦対決がゼロなら、所属地区での勝率がより高いチームに与える。
ちなみに今季ポストシーズンでは、11日現在、各リーグ優勝決定シリーズ進出チームはアリーグがヤンキースとアストロズ、ナリーグがカージナルスとナショナルズに決定。この結果、勝ち星や勝率でアリーグの2球団がナリーグの2球団を上回っているため、WSのアドバンテージは「アリーグ球団」となります。
次にワールドシリーズで過去、優勝した日本人にはどんな選手がいるのかみてみましょう。
ワールドシリーズで優勝した日本人
「リーグでの勝ち数や勝率順」という決め方のワールドシリーズ・ホームアドバンテージ。今年は既にアリーグ球団で固まりましたので、あとは場所が「ニューヨーク」になるのか「ヒューストン」になるのかが、これからの試合で決まります。
さて過去に、MLBワールドシリーズで優勝した日本人選手は以下の通りです。
・伊良部秀樹(1998、1999)
・井口資仁(2005、2008)
・高津臣吾(2005)
・田口壮(2006、2008)
・松坂大輔(2007)
・岡島秀樹(2007)
・松井秀喜(2009)
・上原浩治(2013)
・田澤純一(2013)
・川崎宗則(2016)
・青木宣親(2017)
なお、これはワールドシリーズ優勝チームの「チャンピオンリング」を贈呈された選手一覧です。このリングは実際に出場し優勝を経験した選手だけでなく、シーズン中に在籍しトレードされた選手などにも与えられるため、青木選手らも含まれています。
このため「〝世界一〟を体感した日本人選手」としては、上原、田澤、松坂、岡島(レッドソックス)、松井秀(ヤンキース)、井口(ホワイトソックス)、田口(カージナルス)の各選手ということになるでしょう。
ワールドシリーズ2019ネットの反応





出典:twitter
まとめ
ワールドシリーズのホームアドバンテージは、当初は現在の日本シリーズのような単純な「毎年交代制」だったそうです。ところが興行を盛り上げるためか03年からは「その年のオールスターゲームの勝者リーグ」に。
しかし「アリーグばかりに偏る」「勝率が低いワイルドカード球団が上位になるのはおかしい」「オールスター出場辞退者が増えた」などの批判が浮上。17年からは現行のルールに変更されるなど、曲折を経てきた歴史があります。
さて今年のWS。日本のファンとしては、唯一の日本人・田中将大投手が在籍する名門ヤンキースが久々の世界王者返り咲きとなるのか、注目したいですね。
