ボクシングWBAライトフライ級スーパー王者・京口紘人選手の初防衛戦が、6月19日に千葉市の幕張メッセで行われます。
挑戦者は、ムエタイでも実績のある同級12位のサウスポー、タナワット・ナコーン選手(タイ)。まだ25歳と若く、今後も快進撃が期待される王者京口紘人選手のこれまでの戦績や、その将来性と強さをまとめました。
京口紘人の戦績
京口紘人選手は1993年大阪府出身。父が道場を主宰する空手家でもあり3歳で空手を始めますが、兄が大阪帝拳ジムでボクシングをやっていたことから、12歳のときに京口選手もボクシングの道に入ります。
京口紘人選手は地元高校から大商大に進学。ボクシング部に所属し国体優勝など活躍します。大学卒業とともにプロ転向したため、初戦は22歳という遅咲きスタートです。
しかしプロでの戦績は圧倒的。初戦をわずか2RKO勝ちしたのを皮切りに、6戦目まで全試合を3R以内でKO勝ちするという強さで進撃します。
そして17年7月、IBF世界ミニマム級王者のホセ・アルグメド選手と対戦し、12回3-0の判定勝ちを収め、デビューからわずか8戦目で世界王者に。
同王座を2度防衛した後、減量苦を理由として階級をライトフライ級に上げ、昨年末ブドラー選手に10RTKO勝ちして、12戦目で2階級制覇を成し遂げました。
プロ戦績は12戦全勝負けなし。うちKOが9試合という高いKO率も誇ります。
6.19 WEDNESDAY
_#boxing pic.twitter.com/mhTTahy2px— 京口紘人 Hiroto Kyoguchi (@HirotoK1127) May 24, 2019
京口紘人の強さとは?P4P日本人3位
プロでの圧倒的戦績や試合内容から、京口紘人選手は、体重差がないと仮定して全階級のボクサーの強さを同列に比べた「パウンド・フォー・パウンド」(P4P)にもランクインする数少ない日本選手でもあります。
「階級や団体を超えた最強のボクサー」を選ぶP4Pは、いくつかの世界のボクシングメディアが発表。その中で最も権威があるとされる米メディア「ザ・リング」のP4Pでは、現在第4位に井上尚弥選手が日本人で唯一ランクインしています。
「ワールドボクシングニュース」認定のP4Pでは、井上選手は3位で日本人最上位。次いでやはり負けなしの2階級王者・田中恒成選手が13位、そして京口選手は45位で「日本人3位」に付けています。
京口紘人選手の強さは、戦績にも表れている通り、軽量級離れした強烈な打撃力が特徴。アマで鍛えられた丁寧で高い技術力も持ち味で、利き手ではない左の使い方も巧みだといわれます。
かつて軽量級で世界最強と言われたローマン・ゴンザレス選手を彷彿とさせることから「和製ロマゴン」の異名もあるそうです。
ボクシング始めて12年、僕は夢であった世界チャンピオンに成れました。
才能も無くて劣等感を抱きながら毎日コツコツ努力して、僕の座右の銘である為せば成る。というのを実現できました。
諦めなければ夢は実現できます。
それを体現できてよかったです。
皆さん応援ありがとうございました。 pic.twitter.com/gIleEWntRI— 京口紘人 Hiroto Kyoguchi (@HirotoK1127) July 23, 2017
京口紘人のネットの評価
出典:twitter
まとめ
辰吉丈一郎さんに憧れ、高校時代には直々に指導も受けていたという京口選手。生粋の浪速っ子でもあり、その熱いスタイルには「浪速のジョー」の血を感じさせます。
難しいとされる海外世界戦で見事KO勝利し、今後は拳四朗選手や先日木村翔選手を退けたカニサレス選手ら、他の世界王者との統一戦が視野に。
そのためにも国内開催でもある次戦は、前回以上の内容で「しっかり打ち勝って力の差を見せる」(京口選手)ことが重要になりそうです。
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