ボクシングの元3階級制覇王者・井岡一翔選手が、6月19日、千葉市・幕張メッセでWBOスーパーフライ級王座決定戦を行います。相手はアストン・パリクテ選手(フィリピン)です。
井岡一翔選手が勝てば、日本人選手史上初の4階級制覇となります。相手のアストン・パリクテ選手の戦績や強さは?井岡選手が快挙を成し遂げられるのか、予想をまとめました。
アストンパリクテの戦績
アストン・パリクテ選手は28歳で、井岡一翔選手より2歳年下。オーソドックスタイプで「マイティ」(強い)の愛称を持ちます。
2010年にプロデビューし、これまでにWBOオリエンタルスーパーフライ級王座、WBOインターコンチネンタルスーパーフライ級王座などを獲得。順調な勝負強さで戦績を重ねてきました。
昨年9月、ベテランのニエテス選手と空位のWBOスーパーフライ級王座決定戦に臨み、自身のキャリアで初めて世界タイトルに挑戦しました。しかし結果はスプリットディシジョンのドローに終わり、世界王座獲得はなりませんでした。
現在はWBO同級1位。戦績は28戦25勝(21KO)2敗1分です。
パリクテの強さとは?
アストン・パリクテ選手は今年に入り、WBOの1位決定戦で相手を2回KOで下し、1位を確保しました。井岡一翔選手は現在WBO2位ですから、ランキング上の強さではパリクテ選手が上です。
昨年の世界初挑戦で戦い、僅差の引き分けになったニエテス選手は、昨年末に井岡一翔選手がやはりWBO王座決定戦で拳を交え、やはり僅差の2-1の判定で敗れた同じ相手。
アストン・パリクテ選手は身長173cmと、この階級では大柄な体を生かしたパワーが持ち味といわれます。戦績を見るとKO率も高く、井岡一翔選手やニエテス選手と比べると、「若さとパワー」に強さがあるといえます。
井岡一翔4階級制覇の可能性は?
高いKO率と若さに強さを持ち、戦績を重ねているアストン・パリクテ選手。昨年、同じニエテス選手と戦った結果からみれば、わずかに井岡一翔選手を上回っているようにも見えます。
ただ2度目の世界挑戦の相手である井岡選手は、3階級制覇王者であり、世界戦14勝9KO2敗というキャリアでは圧倒しています。大舞台の経験や、これまでの対戦相手の強さでもパリクテ選手をはるかに凌駕しているといえます。
ボクシングメディアによれば、昨年の二人の対ニエテス戦の内容からみると、「総合力では井岡一翔選手がやや上」との見方もあり、「経験・巧さの井岡vsパワーのパリクテ」という、実力的にも競った好試合になるのは間違いないところでしょう。
井岡一翔が2年ぶり日本リング6.19幕張メッセ WBO王座決定戦 https://t.co/4LgLllAaN9 pic.twitter.com/qGDwBwRlpH
— ボクシングビート (@beat_macc) April 19, 2019
パリクテvs井岡一翔のネットの予想まとめ
出典:twitter
まとめ
井岡選手はこのほど、日本ボクシングコミッション(JBC)のライセンス再取得を果たし、晴れて日本での試合が可能になりました。
6月の千葉での試合は、実に一昨年4月以来となる国内リング。「再起戦が世界タイトル戦というチャンスはめったにないと思う」と自身が語ったように、やはり〝スター性〟があり「何かを持っている」選手だといえます。
さまざまな因縁を経て、久しぶりに戻った母国・日本での「日本人初の4階級制覇」。井岡選手にはこれ以上ない舞台装置が整ったようです。
■関連記事