WBO世界フライ級王者・田中恒成選手と元WBA・IBFライトフライ級統一王者・田口良一選手のタイトルマッチが16日、いよいよ行われます。
幻とまで言われたファン待望の一戦に注目ですが、世界最速タイで3階級制覇を成し遂げた田中恒成選手はまだ23歳。同じようなボクシング界の「若き怪物」といえば現WBAバンタム級王者・井上尚弥選手を思い出します。
田中選手と井上選手が仮に対戦したらどっちが強いのか?2人の比較や田中選手の今後を展望してみました。
田中恒成と井上尚弥どっちが強い?比較してみた
若き日本ボクシング界の〝英雄〟田中恒成選手と井上尚弥選手。両選手ともデビューから負け知らずで世界3階級王者に。まだ20代前半~半ばという年齢や戦績も似ています。
ざっとその足跡をおさらいしてみましょう。田中選手は岐阜県生まれの23歳で、右ボクサーファイター。高校4冠を経て高校生でプロデビューし、わずか12戦目で3階級制覇。戦績はアマ51戦46勝(13KO・RSC)5敗、プロ12戦12勝(7KO)無敗です。
一方井上選手は神奈川県生まれの25歳で、やはり右ボクサーファイター。高校7冠を果たし19歳でプロ転向。16戦目で3階級制覇。戦績はアマ81戦75勝(48KO/RSC)6敗、プロ17戦17勝(15KO)無敗です。
階級も近く、軽量級離れした強烈なパンチとスピードなどファイトスタイルも似た二人ですが、仮に戦うと強さではどっちが上なのでしょうか。
階級が異なるボクサーを公正にランク付けすることで有名な、ボクシングメディアの世界的権威「ザ・リング」によると、井上選手は全階級の仮想ランク「パウンド・フォー・パウンド」で6位。トップ10は日本人唯一です。もちろん全団体でのバンタム級1位も井上選手。一方田中選手はフライ級2位に付けています。
ナルバエス、マクドネル、パヤノ選手ら世界的に知られる王者を一方的に打ちのめし、あっという間にKOした井上選手の「驚愕の強さ」に比べると、田中選手は試合内容やこれまでの対戦相手という点で、国際的な評価としては現在のところ、井上選手に分があるようです。
田中恒成の今後は?
16日がフライ級に上がって初防衛戦となる田中恒成選手。もし防衛に成功すれば、今後はどういう方向へ進む考えなのでしょうか。
最近のインタビューによると、4階級目の王者挑戦について「来年チャレンジしたいと思います」と明言。井岡一翔選手ら強豪がひしめくスーパーフライ級に上がり、4階級制覇を目指す意向を示しています。
「年間3試合はやりたい」と意欲的な田中選手。希望の対戦相手としては、4階級王者ニエテス、元3階級王者井岡、現WBC王者シーサケット各選手らを挙げました。
さらに、将来的には井上尚弥選手のバンタム級という5階級目進出も視野に入れ、「目指すだけなら自由なので」とパッキャオ、メイウェザークラスのボクサーへと成長する夢を語りました。
そして、ファンが「どっちが強い?」とざわつく井上尚弥選手については「試合は欠かさず見る」とやはり気になる様子。「いつか対戦したいですね。勝つ自信はゼロに近いですが」と控えめに〝ライバル心〟を覗かせていました。
https://twitter.com/naoyainoue_410/status/1091154480450551809
田中と井上に関するネットの反応
出典:twitter
まとめ
田中選手によると、高校時代のライバルは同い年の井上拓真選手だったとか。井上尚弥選手の弟でやはりバンタム級王者を目指すホープの拓真選手。何か田中・井上間の因縁を感じさせます。
現在世界で活躍する日本人ボクサーは、この田中選手、井上兄弟のほか拳四朗、井岡、伊藤雅雪、京口、村田諒太、木村翔各選手らまさに目白押し。もし近々、こうした日本人実力者同士の対決が実現すれば、ボクシングブームが一層盛り上がるのは必至といえそうです。
■関連記事