長年の夢かないMLBマリナーズ入りを果たした菊池雄星投手。早速海外のメディアやファンを驚かせたのが、菊池雄星投手の「英語力」でした。会見では英語の質問への回答はすべて英語で。動画での落ち着いた態度も印象的でした。菊池雄星投手が英語を話せる理由は?いつから勉強していたのでしょうか。
菊池雄星の英語力が分かる動画
3日、シアトルの本拠地球場で行われた入団会見。公開された動画を見ると、菊池雄星投手は「Hi everyone, my name is Yusei Kikuchi of the Seattle Mariners(こんにちは、みなさん。シアトル・マリナーズの菊池雄星です)」とのっけから〝フル英語〟で喋り始めました。
日本人メジャーリーガーの入団会見時、冒頭の簡単な挨拶だけ英語で行う選手は割と多くいますが(大谷選手の「Hi,my name is Shohei Ohtani」のように)、驚いたのはその後、質疑応答が始まってから。菊池雄星投手は米国人記者の質問にうなずきながら、日本語通訳で内容を確認すると、すべて英語で回答したのです。
MLB公式サイトでマリナーズを担当するグレッグ・ジョンズ氏は早速「マリナーズの新選手であるユウセイ・キクチが、会見で素晴らしい英語の能力とユーモアのセンスを発揮」とツイート。
地元紙「シアトル・タイムズ」も「ユウセイ・キクチの自己紹介は過去のマリナーズ日本人選手とは少々異なるものだった。質問に英語で答えるなど、彼はMLBへの献身を見せることが重要だと感じていた」と伝え、これまでの日本人選手の会見とは異質だと報じました。
代理人のスコット・ボラス氏も「完璧な英語で自らを紹介した事実が、彼の人となりをよく表している」と、現地の人々から好意的に受け入れられた会見に目を細めていたそうです。
まずは英語で地元の心を掴んだ菊池雄星投手。野球選手には珍しいこの英語力の理由はどこにあるのでしょうか。
菊池雄星が英語を喋れる理由
現場の米国人記者や、会見動画でファンを驚かせた菊池雄星投手の英語力。菊池投手がこんなに英語ができる理由は何でしょうか。
会見の中で、菊池雄星投手は「MLBに行くために、日頃英語の勉強やMLB公式球でのピッチングを続けていた」とその準備の一端を(もちろん英語で)語りました。
スポーツ紙の西武担当記者によると、西武時代、菊池投手はグラウンド内外問わずいつも外国人選手とコミュニケーションを取っていたそうです。もちろん会話は英語。ある外国人選手は「ユウセイとは日常会話は英語で話せるよ」とうれしそうにしていたといいます。英会話の「実践練習」だったのでしょう。
西武に昨季まで所属した米国人のウルフ投手ともロッカーではよく喋っている姿が。ウルフ投手が英語を使うのは、日本人相手では菊池投手だけだったそうです。
オフの日も野球や人生論の本を読むなど元々勤勉な性格の菊池投手。近年は英会話教室にも通っていたほか、元MLB番組キャスターでバイリンガルの妻・瑠美さんの存在もあり、常日頃鍛錬を続けていたとみられます。
マリナーズの先発ローテーション入りが確実視されている菊池雄星。しかし、チームは菊池に対して登板5、6試合ごとに1イニングだけの登板試合を設ける予定。怪我防止やメジャーの環境にいち早く対応させる対策なのでしょう。https://t.co/7qybvkpqQL#日本人選手情報 pic.twitter.com/kHokKFE7Vt
— MLB Japan (@MLBJapan) January 6, 2019
菊池雄星の海外の反応
出典:https://youtu.be/5mj23xJD5Q8
まとめ
日本人メジャーリーガーは、パイオニアの村上雅則氏や野茂英雄氏以来何十人と誕生してきましたが、通訳なしで過ごせた人はごく少なかったようです。NPBに来た外国人選手が懸命に日本語を話そうとすると、とても好感が持たれるように、その国に溶け込もうとする姿は万国どこでも歓迎されます。英語習得に熱心な菊池選手の姿勢は、いかにMLBにかける思いが強いかの現れではないでしょうか。
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