MLBドラフト1巡目指名を受けた〝スーパーエリート〟カータースチュワートJr選手が、このほどNPBソフトバンクホークスと正式契約を交わし、今月1日に来日、早速チームに合流しました。
「米有望アマがMLBを蹴ってNPB入り」という前代未聞の決断で、日米球界に激震を走らせたカータースチュワートJr選手。気になるその年俸は?異常が指摘されたという手首の具合はどうなのでしょうか。
カータースチュワートの年俸は?
契約後、米国とホークス本拠地の福岡で記者会見して抱負を語ったカータースチュワートJr選手。このほど福岡県内の2軍施設に入り、チームメイトと挨拶をかわすなどNPBでの新しい野球人生をスタートさせました。
まだ19歳のスチュワートJr選手。高卒後の18年MLBドラフトでブレーブスから1巡目(全体8位)指名を受けますが、契約金額などが折り合わず破談したといわれます。
ブレーブスの契約額は当初450万㌦(約5億円)と予想されていたものの、身体検査で右手首の懸念が判明したため半額に減額されたとのことです。
一方、ホークスとの契約額は推定で6年総額約700万㌦、年俸にすれば1億3000万円近く。出来高を含めれば総額13億円を超えるともいわれる、高卒選手では破格の巨額年俸のようです。
MLBドラフトでは、1球団の全契約選手の総年俸に上限が決められているため、競争が激しい上位選手獲得のため多額の年俸を払うと、下位選手はおのずと安くせざるを得ません。
一説には、2巡目で1億5000万円、4巡目で5000万円程度とどんどん下がり、10巡目などでは何と「10万円」というような激安契約もあるといいます。
スチュワート選手は今年のMLBドラフトでは2巡目以降の指名が予想されたこともあり、はるかに高い年俸に加え、練習・プレー環境も整っているホークスへの入団に心が傾いたとみられます。
スチュワートJr.投手、タマスタで始動!
まずはご挨拶!#sbhawks pic.twitter.com/EyjaApFozg— 福岡ソフトバンクホークス(公式) (@HAWKS_official) June 5, 2019
カーター・スチュアート・ジュニア投手から皆さんへ!
これから熱いご声援をよろしくお願いいたします!
入団会見の様子は、後ほどホークス公式YouTubeでご覧いただけます♪https://t.co/qh4wyIcIDh#sbhawks pic.twitter.com/hiLl4hSqSw
— 福岡ソフトバンクホークス(公式) (@HAWKS_official) June 3, 2019
カータースチュワートの手首異常の現在は?
破格の高年俸でソフトバンクホークスに迎えられた米国の「金の卵」カータースチュワートJr選手。
ところでブレーブスが懸念を示したという、手首の状態は現在どうなっているのでしょうか。今後悪化してプレーに影響する恐れはないのでしょうか。
この点については、記者会見でスチュワート選手自身が「大丈夫。今年も75イニング投げています」と回答。
スチュワート選手は今年、在学していた短大で2勝2敗、防御率1.70、投球回数を上回る108奪三振もマーク。数字上も全く問題ないように見えます。
代理人関係者によると、指摘を受けた手首のケガは幼少期に転んだ古傷だったといわれ、「本人も認識がなかったほど。米はビジネスにシビアな国で、契約金を少しでも抑えるために問題点を敢えてあぶり出したのではないか」との見方もあります。
去年の大リーグのドラフト会議で1位で指名されながら入団には至らず、プロ野球・ソフトバンクと契約を結んだアメリカ出身のカーター・スチュワート投手が福岡市で入団会見を行いました。https://t.co/lL6ukSdav2#nhk_news #nhk_video pic.twitter.com/5aKAjI4aMn
— NHKニュース (@nhk_news) June 3, 2019
カータースチュワートのネットの評価
出典:twitter
まとめ
野球のドラ1というと輝かしいスター街道の始まりのイメージですが、MLBではそうでもないようです。
マイナーとメジャーの待遇格差が激しく、どんな「金の卵」でも最低3年はマイナー暮らし。20代前半ごろにメジャーに上がってやっと高年俸になるMLB。一方、NPBでは首脳陣にアピールできれば1年目から1軍で活躍することも珍しくありません。
スチュワート選手は実際にその目で、ホークスの2・3軍制度、充実した施設、戦術が細かく質の高い試合などを見学。総合的に自身の成長には日本が最適と判断したのでしょう。
ホークス側も「10代で異国に渡ろうというチャレンジ精神や身体能力が素晴らしい」と絶賛。激しい競争を勝ち抜いて、1年でも早くその勇姿をマウンドで見せてほしいものです。
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