ジョコビッチキラーという言葉がささやかれ始める、アグート。
調子いいジョコビッチには誰も勝てないというイメージですが、アグートはしばしば調子いいジョコビッチに勝てます。
一方我らが錦織圭選手はジョコビッチに16連敗中、ジョコビッチイップスなんて言われている。
アグートの勝利を分析することで錦織選手がジョコビッチイップスを克服する糸口をつかめるのではないか?
そう思ってアグートの特徴などを調べてみた。

ジョコビッチキラーのアグートはなぜ勝てるのか?
ご存知ジョコビッチは現在最強と言っていいでしょう。
特に2015年の無双ぶりは恐ろしくその年は82勝6敗。
その後2017頃は怪我やコーチ解任で調子を落とした時期はありましたが、
2019年再び無双状態の雰囲気があるジョコビッチであります。
(ちなみに2015年の無双状態の時は、6敗は、フェデラー3回、マリー1回、ワウリンカ1回、カルロビッチ1回)
ロベルト・バウティスタ・アグートというスペインの選手はBIG4以外でしばしばジョコビッチを倒す
まさにジョコビッチキラーと言えるでしょう。
ジョコビッチがよほど調子悪いとかそういう時ではないので、
確実にアグートに、対ジョコビッチ対策があるはずと思い調べてみました。
ジョコビッチvsアグートの対戦成績
まずは、ジョコビッチvsアグートの対戦成績を見てみましょう。
さすがにアグートが勝ち越しているわけではありません。7勝3敗でジョコビッチとなります。
しかし、このうち2勝が2019年となります。
2019年のジョコビッチは決して調子悪くはありません。
2016年の勝利もジョコビッチが波に乗っている時だったのでかなりニュースになったのを覚えています。
まあニュースのメインはジョコビッチがラケットをバッキバキにしたことですが...。
アグートが勝利したところに◎印をつけました。
■French Open Men ( Tennis Clay Court )
06/01/2018 12:50 R. Bautista Agut - N. Djokovic 1 : 3 (4 : 6) (7 : 6) (6 : 7) (2 : 6) Round 3
06/01/2016 12:35 N. Djokovic - R. Bautista Agut 3 : 1 (3 : 6) (6 : 4) (6 : 1) (7 : 5) Quarter Finals■ATP US Open MenU ( Tennis Hard Court )
09/07/2015 01:05 N. Djokovic - R. Bautista Agut 3 : 1 (6 : 3) (4 : 6) (6 : 4) (6 : 3) Round 4■ATP Masters Final ShanghaiMasters ( Tennis Hard Court )
◎10/15/2016 10:35 N. Djokovic - R. Bautista Agut 0 : 2 (4 : 6) (4 : 6) Semi Finals■ATP Dubai Tennis ChampionshipsDubai Tennis Championships ( Tennis Hard Court )
02/27/2013 17:30 N. Djokovic - R. Bautista-Agut 2 : 0 (6 : 1) (7 : 6) Round 2
02/26/2014 18:30 N. Djokovic - R. Bautista-Agut 2 : 0 (6 : 1) (6 : 3) Round 2■ATP Sony Ericsson Open Masters Series Miami ( Tennis Hard Court )
◎03/26/2019 21:25 N. Djokovic - R. Bautista Agut 1 : 2 (6 : 1) (5 : 7) (3 : 6) Final■ATP Masters Series RomeMasters Series Rome ( Tennis Clay Court )
05/18/2017 16:10 R. Bautista Agut - N. Djokovic 0 : 2 (4 : 6) (4 : 6) Round 3■ATP Masters Series MadridMasters Series Madrid ( Tennis Clay Court )
05/05/2016 16:05 N. Djokovic - R. Bautista Agut 2 : 0 (6 : 2) (6 : 1) Round 3■ATP Qatar Open ( Tennis Hard Court )
◎01/04/2019 16:20 N. Djokovic - R. Bautista Agut 1 : 2 (6 : 3) (6 : 7) (4 : 6) Semi Finals
出典:https://goo.gl/tmy6kh
アグートの特徴
アグートのプロフと特徴を見ていきましょう。
本名:ロベルト・バウティスタ・アグート
国籍:スペイン
出身地:スペインのカステリョン・デ・ラ・プラナ
生年月日:1988年4月14日の30歳
身長:183cm
体重:76kg
利き手:右
バックハンド:両手打ち
タイトル数:ツアー9勝 GS優勝なし
世界ランク:過去最高13位(2016年10月17日) 2019年3月現在25位
特徴は、
・フットワークが速い
・広い範囲でのカバーリングが得意
・調子いいとストロークが正確で深い
・深い正確なフォアハンド
・戦略的な攻め
・非常に粘り強いストローク戦を制す
アグートは瞬足が役立って延々といいストロークを展開してくるから、相手のコンディションが崩れると途端に無双状態になるイメージ
— グロスP💮⛩🌸🇬🇧🇺🇸🇯🇲🇨🇿🇦🇺🇦🇹 (@S_Groth_P) January 4, 2019
バウティスタアグートとツォンガの試合も観たけど、あのバウティスタアグートの回り込みフォアを出させずストロークで圧倒。
というか、アグートには攻め手がほぼない試合だな。下がりすぎだし。— カナ (@nerina_cs4) March 30, 2016
身長も187㎝とそこまで大柄な選手ではありません。
カバーリング+ストロークで王道と言えば王道なのですが、それのレベルが高いととらえていいでしょう。
個人的には、「粘り強いストローク」で「ジョコビッチをイライラさせるのがうまい」ような気がします。
ジョコビッチはキレやすいところがあります。
ですので、「わざとキレさせる」のか、たまたまアグートのスタイルがキレさせているのかわかりませんが
ジョコビッチをイライラさせる戦略をしているような気がします。
元々スタイル的に粘って粘って、ここぞという時にフラットを叩き込みポイントする、という感じです。
正直錦織選手と同じタイプなのでは?とここまで聞いて思いませんでしたか?
そうなんですよ、「粘って粘って」というのは錦織選手と同じで、錦織選手もジョコキラーになれる可能性は高いと思うんですよね...。
動画も確認しておきましょう。

ちなみに、錦織vsアグートの対戦成績は以下。
3勝1敗で錦織です。
2015年2回、2016年、2017年1回ずつ戦っています。
あのストローク力に勝っているわけです。
ストローク力は錦織選手の代名詞でもあるわけですから、やはりここまで来て思うのは
ジョコビッチイップスなのではないだろうか...と思ってしまうわけです。
あの2014年USオープン準決勝で勝利以降勝てていないのは
錦織選手の本来の力が発揮できていないとしか言いようがありません。
苦手意識から余計な力が入って、本来の力が出せない。それがイップスであります。
また、よく言われるのが、ジョコビッチと対戦するのは、準々決勝など
強敵に勝った後のパターンが多く、錦織が疲れ切っていことが多いのも敗因のひとつであろう、とは言われます。
まとめ
ということで、糸口を掴めたかと言われれば微妙でありますが、
ジョコビッチ自身名言を残しておりまして
「テニスで勝つのは調子がいい方だ」と言ったことがあります。
非常にシンプルではありますが真実をついた言葉ということで今でも語り継がれているわけであります。
調子いい錦織選手と普通のジョコビッチが対戦すれば錦織選手は勝てるはずです。
今はたまたまそういう機会に恵まれていないか、もしくはジョコビッチイップスが深刻か、というところでしょう。
しかし、別記事でもありますように、最近2019年に、決勝イップスは克服しました。
決勝9連敗中でしたが、今年2019年1月にストップさせました。
どこかで勝てば、苦手意識は消えるはずです。
それが今年であることを願いながら、錦織選手を応援していきたいところであります!