世界最強ボクサー決定トーナメント、WBSSバンタム級準決勝がいよいよ迫りました。まずは今週末、米でWBO王者テテ選手が元5階級王者ドネア選手を迎えての防衛戦。そして来月には英国でWBA王者井上尚弥選手とIBF王者ロドリゲス選手との統一戦が、それぞれ行われます。
決勝に進出するのは誰か?オッズで有力視される通り「テテvs井上」の決勝となるのでしょうか。テテ選手の強さや弱点は?もし「テテvs井上決勝戦」が実現した場合の勝敗予想を探りました。
>>追記 4/25
テテが肩を負傷して、代役がでるとのこと...。非常に残念です。
代役はWBA5位のステファン・ヤング(米)とのこと。
テテvs井上尚弥なら予想は?
テテ選手はかねてから井上尚弥選手との対戦を希望していました。17年に衝撃の「11秒KO」防衛を果たした後、井上選手が当時WBA王者のマクドネル選手に挑戦を表明すると「驚いた。僕にも扉を開けてくれ」と残念がったほどでした。
この頃までは「バンタム級最強」の呼び声もあったテテ選手。井上選手との対戦予想も「テテの深い懐にはまり、ずるずる判定になるか」「いやテテのスピードなら井上のKO負けもあり得る」といった声が、ファンの間にも一部聞かれたほどでした。
しかし昨年井上尚弥選手は、マクドネル、パヤノ両選手という相当な実力派王者・元王者をどちらも1Rで〝瞬殺〟。その超絶な実力に世界のファンは驚愕し、今では「井上選手の負け」を予想する声は皆無になりました。
メディアなどでは「ロドリゲス戦が事実上の決勝」「井上のスピードとパンチ力、テクニックはバンタム級をはるかに超えており、テテにヒットした瞬間終わる」「拳を痛めるようなアクシデントがない限り、ザ・モンスターの早期KO決着は確実」との見方がほどんどになっています。
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— World Boxing Super Series (@WBSuperSeries) 2019年4月22日
テテの弱点は何?
テテ選手は長いリーチを生かした技巧派サウスポーですが、左右のストレートも武器で、高いKO率を誇ります。半面「打たれ弱さもある」との見方も聞かれ、キャリアでKO負けが1度、判定負けが2度あります。
ここ数試合では「決めきれない」展開が目立つのも確か。WBSS1回戦のアロイヤン戦では、後半はクリンチの繰り返しで、テクニックで辛うじて判定勝ちを得た印象も。
ファンの間では「アロイヤンはパンチが無さすぎた。パンチが強い相手ならテテは負けていたかも」といった声も出ています。
かつてフライ、スーパーフライ級で計27度もの防衛を重ねた圧倒的王者ナルバエス選手との対戦で、井上尚弥選手が4度もダウンを奪いわずか2RでKOしたのに対し、テテ選手は判定決着になったことからも、「二人のパンチ力は比べものにならない」という指摘が多いようです。
ドネア戦を前に「彼はキャリアの終焉。勝者となるのは俺だ。今はすごくいい状態でパワーも感じる。ファイトが待ちきれない」と自信を見せるテテ選手ですが、果たして結果はどうでしょうか。
https://twitter.com/WBSuperSeries/status/1120298552662605827
テテvs井上尚弥のネットの予想
出典:twitter
まとめ
WBSSの1回戦では、各団体王者がシード順に相手を指名しました。最も実績ある元5階級王者ドネア選手に「人気」が集まり、第一シードのバーネット選手が真っ先に指名。井上、テテ選手は「先を越された」と若干残念そうでした。
結果的に決勝戦は、井上選手が勝ち上がれば「井上vsテテ」「井上vsドネア」のいずれかの顔合わせになります。どちらにしても、ファンがここ数年待ち望んできた対戦の実現となり、絶対に見逃せない「黄金カード」となるのは間違いありません。
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