台風19号接近の影響で、12日開催予定のラグビーワールドカップ2019ニュージーランド対イタリア戦と、イングランド対フランス戦2試合が中止となりました。
これへの海外の反応を見てみましょう。
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台風で中止のラグビーワールドカップ2019が2試合
台風でラグビーワールドカップ2019の2試合が中止となりました。
それぞれの影響を見てみましょう。
イングランド対フランス戦(プールC、横浜国際総合競技場)
両チームともC組1位、2位で1次リーグ突破を決めていたので、影響は比較的少ないのですが、それぞれ引き分けによる勝ち点2を加えて、イングランド(世界ランキング3位)は1位、フランス(同7位)は2位となることが確定しました。
イングランドにとっては、19日の準々決勝(大分市昭和電工ドーム大分)に向けて準備期間を十分長くとれることと、対戦相手が、D組暫定1位ウェールズ(同2位)ではなく暫定2位のオーストラリア(同6位)になる可能性が極めて高くなりましたので、より戦いやすくなったといえます。
一方2位が確定したフランスは、20日の準々決勝(大分市昭和電工ドーム大分)に向けてイングランド同様に準備期間を十分とれますが、準々決勝の対戦相手が、プールDの暫定2位のオーストラリア(同11位)ではなく、暫定1位のウェールズ(同2位)となるため、より厳しい状況になるといえます。
逆に対戦相手の、プールDのウェールズとオーストラリアにとっては、12日試合のなかった分、休養、準備十分の相手と戦うというデメリットが生じます。
ニュージーランド対イタリア戦(プールB、愛知・豊田スタジアム)
こちらの対戦では、特にイタリアにとってシビアな結果となりました。
イタリア(世界ランキング12位)は勝ち点10での3位から、ニュージーランド(同1位)戦での逆転突破を狙っていましたが、中止により、両チームに勝ち点2が与えられました。
ニュージーランドは勝ち点16、試合が終了している南アフリカは勝ち点15で1、2位が確定し、イタリアは勝ち点12で敗退となりました。
もともとニュージーランド有利が伝えられてはいましたが、イタリアとしては、戦わずして敗退が決定し、セルジョ・パリッセ主将は「こんな決定はおかしい。日本に台風が来るのは珍しくないのだから、(中止ではなく)他のやり方を用意していないのはおかしい」と訴えました。
中止の影響は大きかったようです。
さらに、開催される可能性が高いですが、13日朝に開催可否を最終決定する日本対スコットランド戦についても見ておきましょう。
日本対スコットランド戦(プールA、横浜国際総合競技場)
13日19:45にキックオフの日本対スコットランド戦が万一中止になりでもすれば、影響はもっと大きくなります。
12日のプールAのアイルランド-サモア戦(福岡・東平尾公園博多の森球技場)は、福岡で行われるため、台風の影響がなく、実施することが決定されています。
実力差から、アイルランドが勝ち点5を得て、決勝進出は確実と思われますので、プールAの残り1枠が日本とスコットランドで争われます。
もし試合が中止となれば、それぞれ勝ち点2を得て、日本(16点)がスコットランド(12点)を抑えて、決勝進出を決めます。
スコットランドは、中止となっても、延期または別会場での開催を強く望んでおり、場合によって法的措置をということがありえるかもしれません。
大変な事態になり、日本代表にとっても、これで決勝進出できたとしても後味の悪い結果となってしまいます。
過去に中止になった国際大会は?
大雨や風では中止することがないラグビーですが、地震、台風、カミナリ、テロでは中止することがあるとなっているようです。
選手はもちろん観客の安全も大事ですからね。
ラグビーワールドカップで、今回のように試合が中止になるのは、9回目の大会で初の出来事であって、過去に例はありません。
ただ、ワールドカップで、悪天候のため、試合開始が遅れた例はあるようです(川松真一朗氏ブログ参照)。
第3回(1995年)南アフリカ大会の準決勝の南アフリカ-西サモア戦が、突然の豪雨のため、予定よりも1時間遅れで試合が開始されました。
開催国の南アフリカが、悪天候の中の激戦を制して決勝進出を決め、結果としてこの大会で優勝しました。
サッカーの日本での国際試合では、昨年9月7日に札幌ドームで開催予定のキリンチャレンジカップ2018チリ戦が9月6日に起こった最大震度6強の北海道地震により中止となった例があります。
森保ジャパンの初の国際試合であったため、残念がったファンもいましたが、札幌市内では停電、断水、交通の復旧見込みなく、道路の隆起や陥没など被害状況が深刻でしたので、実施は不可能との判断は当然とされました。
台風で中止!ラグビーWCへの海外の反応





出典:Twitter
安全のためというのは、理解できるが、台風シーズンに計画するなら、事務局はあらかじめ対応を考えておくべきではとの意見が多いようでした。

まとめ
台風でラグビーワールドカップ2019で2試合中止の影響と反響をまとめました。
決勝進出の可否に直接関係するチームにとって、中止は4年間の努力を無にする死活問題というのが理解できました。
日本対スコットランド戦が中止になると、この2試合以上の大きな影響、反響が予想されます。
どうか台風19号が早く去って、後の影響が小さく、夕方には、試合が開催できることを開催国日本として、強く祈りたいところです。

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