日本時間6月9日(日)に、ニューヨークのマディソン・スクエア・ガーデンで、元統一世界ミドル級王者ゲンナディ・ゴロフキン(37歳カザフスタン)とスティーブロールズ(35歳カナダ)の一戦が行われます。
スティーブロールズの戦績と強さ、ゴロフキンが復帰戦の相手に選んだ理由について見て行きます。
=目次=
スティーブロールズの戦績と強さ
スティーブロールズの戦績と強さからゴロフキンが復帰戦に選んだ理由を考えて見ましょう。
なお、この試合はDAZNで、独占ライブ配信される予定です。
19戦無敗(10KO)とはいえ、ほとんど無名のスティーブロールズを、ゴロフキンがサウル・アルバレス選手に敗れて以来の復帰戦に選んだ理由はどこにあるのでしょう?
スティーブロールズの戦績を表にしました。
順番 | 結果 | 勝敗 | 対戦相手 | 判定 | ラウンドタイム | 日付 | 備考 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
20 | N/A | N/A | Gennady Golovkin | N/A | – (12) | 8 Jun 2019 | |
19 | Win | 19–0 | KeAndrae Leatherwood | UD | 10 | 15 Dec 2018 | Won vacant USBA middleweight title |
18 | Win | 18–0 | Damian Ezequiel Bonelli | UD | 8 | 18 Apr 2018 | |
17 | Win | 17–0 | Andrik Saralegui | TKO | 3 (8), 2:17 | 28 Oct 2017 | |
16 | Win | 16–0 | Demond Nicholson | SD | 8 | 9 Jun 2017 | |
15 | Win | 15–0 | Attila Koros | TKO | 3 (8), 2:55 | 16 Dec 2016 | |
14 | Win | 14–0 | Emmanuel Sanchez | RTD | 5 (8), 3:00 | 3 Jun 2016 | |
13 | Win | 13–0 | Steed Woodall | TKO | 4 (8), 2:26 | 11 Dec 2015 | Won vacant NABF super welterweight title |
12 | Win | 12–0 | Tyi Edmonds | UD | 8 | 19 Sep 2015 | |
11 | Win | 11–0 | Jozsef Kormany | TKO | 3 (6), 0:35 | 20 Mar 2015 | |
10 | Win | 10–0 | Norbert Szekeres | UD | 6 | 31 May 2014 | |
9 | Win | 9–0 | Jaudiel Zepeda | UD | 6 | 8 Mar 2014 | |
8 | Win | 8–0 | Emmanuel Guzman | KO | 5 (6), 1:41 | 26 Oct 2013 | |
7 | Win | 7–0 | Gyorgy Marosi | UD | 6 | 24 Aug 2013 | |
6 | Win | 6–0 | Ferenc Zold | KO | 4 (6), 0:24 | 21 Jun 2013 | |
5 | Win | 5–0 | Tim Valdez | TKO | 3 (4), 2:02 | 26 Apr 2013 | |
4 | Win | 4–0 | Simon Ruvalcaba | TKO | 4 (4), 1:07 | 22 Mar 2013 | |
3 | Win | 3–0 | Ahmad Selemani | UD | 4 | 8 Feb 2013 | |
2 | Win | 2–0 | Matt Heim | TKO | 1 (4), 1:41 | 2 Jun 2012 | |
1 | Win | 1–0 | Paul Bzdel | UD | 4 | 8 Apr 2011 |
出典:https://en.wikipedia.org/wiki/Steve_Rolls
2018年12月にはUSBAミドル級王座を手にしていますが、今年35歳になるまでの8年間確かに、ゴロフキンに匹敵するレベルの選手との対戦はありません。
ゴロフキンが復帰戦にスティーブロールズを選んだ理由とは
1.DAZNと契約後、初めての試合となる。
ゴロフキンは2019年3月に、3年間のグローバル・パートナーシップ契約およびDAZNアンバサダー就任を発表し、この一戦がゴロフキンにとってDAZNと契約後、初めての試合となる。
それだけ大事にゆきたい、リスクはできるだけ避けたと考えたと思われます。
2.サウル・アルバレス(カネロ)に敗れて以来の試合となるゴロフキン選手の復帰戦であり、サウル・アルバレスとの3回目の対戦を組むためのスタートとなる試合である。
ESPN(2019/5/1)の記事では、統一ミドル級チャンピオンであるサウル・アルバレスとの3回目の対戦を組む前に、これがソフトタッチになると予想されていたと書かれています。
記事にあるソフトタッチsoft touchの意味は辞書では次のようになっています。
・簡単に負ける人
・だまされやすい人;(すぐ信用して)金を出す人,カモ
・簡単にできる[ぼろもうけの]仕事
いずれも、スティーブロールズにとっては、かなり侮辱的ですね。
しかし、スティーブロールズはゴロフキンと対戦する理由を素直に語っています(前記参照)。
「ゴロフキンを倒せば、私の人生を一変させるお金になるでしょう。スーパーロトに賭けるようなもんです。」
「(この試合が決まったとき)信じられませんでした。これは人生を変えるものだと感じた」「その瞬間、エイプリルフールだと思った(冗談で)。」「ボクシングをするのは大好きです、でも私は生計を立てなければなりません。いつになったら、輝けるのか?私の名前を世の中に出すには?」
結果がどうあれ、この試合は、さまざまな意味で、2001年にロールズがオンタリオ州チャタムの中学校で11年生になったときに始まった夢の到達点となるでしょう。
スティーブロールズの強さと勝てる確率は?
1. ゴロフキンにとってほとんど未知の相手である
「私はあきらめない男だ。私は戦うために来ている」「私を見落としている世界のファイターにとって危険な状況です。」
2. スティーブロールズにとって失うものは何もない
ボクシング人生の夢の頂点となる試合で、生計を立てるために勝つのが必須と背水の陣を敷いており、ハングリー精神はゴロフキンを圧倒しています。
これに対し、ゴロフキンは早い回にKOで勝って当然、引き分けやまして負ければ、今後の契約等を考えれば失うものがあまりに大きい。引退もあり得ます。
3.スティーブロールズはテクニックと自信を持っている
優れた基本的なテクニックを持っています「強打する必要がある場合は強打することができます。」
「自分が世界で最も優れたミドル級の一人であると感じています。
ただ、これまで、輝ける時間がなかっただけだ」と本人は自信を持っています。
スティーブロールズについてのコメントはほとんどありません。
ゴロフキンがどういう戦いをするかに注目です。
ゴロフキンvsスティーブロールズ戦へのネットの反応
久しぶりにゴロフキンの豪快なKOが見たい。
出典:ヤフコメ
ゴロフキンの人気は相変わらずですね。
まとめ
スティーブロールズの戦績と強さをまとめ、ゴロフキンが彼を復帰戦に選んだ理由を推定しました。
順当であれば、ゴロフキンの圧勝ですが、失うもののないスティーブロールズには、ハングリー精神から来る凄味があります。
さてどう転ぶでしょう?ボクシングではしばしば意外な結末となることがあります。
■関連記事
スティーブロールズの戦績!ゴロフキンに見合う強さなの?「カナダ4位のミドル級選手」「Gはこんな相手と戦ってる場合じゃない」